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クールトーク。第4弾 植物の味を開拓する、井上隆太郎のエディブルフラワー農園(前編)


新鮮な食材としての植物が育つクールガーデン

房総半島南東部に位置し海岸がありながらも豊かな山にも恵まれる千葉県鴨川市。この地に、首都圏の高級フレンチシェフやバーテンダーから重宝されるハーブや食用花(エディブルフラワー)を育てる一人の生産者がいる。井上隆太郎さんは、東京で20年に渡ってイベントなどで用いられるフラワーディスプレイの仕事を続けてきたが、4年前から鴨川に居を移し、現在約100種類のエディブルフラワーを栽培している。



草花の香りに溢れる井上さんの農園には色も形も様々な植物がそこかしこに茂っている。アブサン(薬草系リキュール)に使われるハーブや、レモンの香りのするものやニンニクの味がするもの、フェンネルの花など、綺麗な花びらも一見何の変哲もない葉っぱも全てが食用だ。究極のエディブルフラワー生産者の魁として飲食のプロフェッショナル達を魅了する井上さんのこだわりに迫る。


—フラワーディスプレイという見る植物のお仕事をされていて、そこからエディブルフラワーという食べる植物を始められましたが、ずっと興味があったんですか。

もちろん。展示するパーティーとかでシェフの方とたくさん知り合うんですね。それでよくシェフから、海外に食べられる花があったんだけど手に入らないかと聞かれることがあったんです。例えばパンジーだって食べられるものがあるんですけど、日本で食用を作ってるところがなくて、それなら作ろうかなぁと思って。


—原産国も違う色々な植物がありますが、こうして同じ場所で育てられるものなんですか。

みんなできないと思ってますけどね。育てられるんですよ。色々と育成温度が違うものがあるので、ハウスごとだったりで育成温度が近しい植物同士で植えたりはしています。基本的には外でも大丈夫なものばかりなので温度調節は大してしてないですけど、日本はいきなり寒波が来たりするので、おおまかにハウスで分けてやってます。種類としては変わったものばっかり作ってるんです。


—品種に何か工夫をしたりするんですか?

元々原種に近いものしか作らないようにしているので品種改良はしていません。品種改良したものっていうのは肥料を使わないといけないけど、うちは農薬も肥料も使わないでやっています。世界各地に元々雑草みたいに生えてるものを持ってくるんです。(葉っぱを摘んで)これなんて面白いですよ。アラスカに生えているやつなんですけど、オイスターリーフっていって本当に牡蠣の味がするっていう謎の植物なんですよ。


—本当ですね!はっきりと牡蠣の味がします。すでに色々いただきましたが、ただのトッピングに使う植物ではないですよね。

エディブルフラワーを作っている所はいくつかありますが、ファンシーな雰囲気のもので飾りの要素が強いんですよね。俺はもうあくまでも食材として作りたいので。味とか香りがしっかりあって、料理とかお酒にそれ入れたら美味しくなるっていうものを作りたいので。だから、飾りで使いたいっていうところにはあんまり卸してないですね。だから変わったお客さんが多いです。結果フレンチのお店が多くなりますね。サラダに入れるところとか、シロップにしてソフトドリンクで提供しているところとか、使い方は様々ですね。


—井上さんもご自宅で料理に使われますか。

うちのご飯はハーブと野菜だらけですよ。何にでも入れますからね。バーベキューでも煮込みでも、とりあえずハーブ入れますね。サラダピザみたいのもよく作るし、ちらし寿司にハーブ入れたりもするし。一昨日はハーブチキンカレー作りました。


—鴨川でやっている理由はあるんですか。

年間通して暖かくて雪もあまり降らないというのと、東京に近いっていうことですね。植物って一瞬しか香らないので、鮮度が大事なんです。鴨川からなら朝出荷すればその日の夕方に東京に着きますからね。あとは色んな縁もありました。アクセスもひとつですが、人がいいですね。引っ越してからストレスが何もないです。


—自然のままに栽培していてかつ種類も多いと試行錯誤の連続ですか。

試行錯誤というよりは、自分が面白いなと思う植物とか、綺麗だなと思うものをどんどん導入しているだけです。使い方はシェフやバーテンダーの方が考えてくれると。なので、クセがあったり辛かったり甘かったり味が強烈なものを作った方が、料理人も面白いんだと思います。



料理人やバーテンダーなどのクリエイティビティを刺激する植物を栽培する井上さん。後編ではハウスだけではなく山にも広がる栽培のこだわりや、これからの季節に人気が高まるミントについてさらにお話を聞く。

Text: Yoshiki Tatezaki, Ririko Sasabuchi
Photo: Eisuke Asakura


GRAND ROYAL green
https://www.grandroyalgreen.com/
Instagram: @grand_royal_green


植物の味わいはもちろん、フレッシュさにも徹底的にこだわる井上さん。
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