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クールトーク。第10弾 酒井いぶきがレンズを通して見る世界

独自の表現を追求する酒井いぶきのインスピレーションの源

モデルとして活躍しながら、証明写真機やテプラを使用しアートワークを制作するなど、誰かが定めたフォーマットに縛られず表現活動に挑む酒井いぶきさん。独自性ある表現を追求する彼女の、インスピレーションの源を紐解くべく、iPhoneに装着することで一味違った写真が撮れるというレンズ、Tokyo Grapherを使い、彼女の心を動かすものを探る。誰かの模倣でなく、オリジナルを追求する酒井さんは何に好奇心を刺激され、レンズを通して何を見るのか。

 

—オフィス用品のテプラを使った表現活動をはじめてみようと思ったきっかけを教えてください。

 高校生の時に、なぜか猛烈にタイプライターを使ってみたくなったんです。その時にちょうど家にあった、昔のテプラがすごくタイプライターっぽくて、いじっている内にハマっていったんです。気がついたらカートリッジが無くなっていました。当時は自分がアーティストという意識もないけど、なぜか「これだ!」ってビビっときたような感覚があったんです。そこから証明写真だったり、ステッカーだったりを使った創作活動をするようになりました。

 



—テプラも証明写真も、誰しもがどこかで触れているものだと思うのですが、それをアートワークに昇華した点がすごいと思います。

私がやっていることって、とても身近なことなんです。身近にあるんだけど気づいてなかった使い方や、楽しみ方をしているだけ。テプラって別に学校にあるし、家にだってありますよね。それを純粋に楽しんでいたら、ここまでたどり着いたという感じで、日常にある何気無いものに価値を見出すことや、見方を変えることで何倍も面白くなることってたくさんあると思うんです。



—今回はそんな酒井さんのインスピレーションを探るという企画で、Tokyo Grapherという、iPhoneに装着することで普段とは違う写真が撮れるレンズを使って写真を撮っていただきます。日常生活において、何か特定の対象を「捉える」上で、意識していることはありますか。

特別に意識していることはないです。でも自然にというか、無意識にいろんなものをスキャンしているかもしれない。歩いているときにはずっとキョロキョロしているから、取り込んでいる情報は多分他の人より多いですし、心動かされる瞬間も多い気がします。街を歩いていて、普通の建物は落ち着いた色が多いじゃないですか。だから逆に、ピンクとかオレンジの建物を見るとドキッとしちゃう。あとは、例えば喫茶店とかで出されるおしぼりって白いのが普通だけど、花柄とかレインボーだったらめちゃめちゃ反応しちゃうと思うんです。別に心を留めることもなく、スルーしちゃう人も多いと思うし、「あ、花柄のおしぼりなんだ。フーン」って、一度認識するだけで終わる人もいるはず。でもそういうのに心を奪われちゃうんですよ。あと友達に言われるのは、普通に歩いていて、面白いお店の名前とか、スナックの看板とかを読み上げる癖があるみたい。好奇心が強いというか、いろんなものが気になっちゃいます。




—実際に撮影していただいた写真を、いくつか見せていただいてもいいですか。


中野サンプラザです。ここは思い出の場所で、初めて行ったのが細野晴臣さんのコンサート。そのときは細野さんのグッズを製作させていただいたんです。



普段iPhoneで撮る時よりも、だいぶワイドに撮れるので面白いですね。近くのものを撮っても面白い。照明だったりガラスみたいに、光るものが好きなんです。


食品サンプルを買っちゃいたくなって。私めちゃくちゃ「ものフェチ」なんですよ。部屋とかもすごくて。ぬいぐるみとか、モー娘。の時計とか、スラムダンクの古いカードとか、統一感はないかもしれないけどいろんなものがたくさんある。あと古い雑誌も好きで、少し前の『STUDIO VOICE』とか『CUTiE』とかを集めたり。

—本もお好きなんですね。先日原宿のHYSTERIC GLAMOURで開催された個展ではZINEを製作されていましたが、本や紙にすることに対してこだわりはあるんですか。


紙に残したいという気持ちは強いかもしれません。あと感じているのは、作品もそうですけど、実際に目で見てほしいということ。インスタとかで、つい見たような気になってしまえるからこそリアルな感覚を大事にしたくて。この前の個展では色んな人に来ていただいたんですけど、「ごめん、終わってた」とか「行きたかったんだけど、忘れちゃった」みたいに言われることも多かったんです。多分気に留めているし、本当に行こうと思っていたはずなんですよね。それに個展は10日間に渡って、渋谷というアクセスもいい場所でやっていたから。きっと来れなかったというのは、足を運ぶという癖がないという、全体的な傾向のあらわれな気がするんですよね。SNSで流れてきたものを見て、それで見ちゃった気になっているだけだと思うんです。


—モデルとして活動もされていて、自分が「撮られる」側に立つことも多いと思うのですが、今回のように「撮る」側になった際に感じる違いはありますか。

そんなにないですかね。どちらにしてもすごく意識しているのは、自分が「見られる人」だということ。だからダサいと思われたくないし、せっかくだったらかっこよくいたい。


—今後挑戦していきたいことを教えてください。

モデルとしての表現もそうですが、アーティストとしても「テプラの人」とか「証明写真の人」だけにとどまりたくないんです。いい意味で自分のイメージを更新していけたらと考えています。


酒井いぶき
東京出身のモデル、アーティスト。水原希子が手掛けるブランド「OK」のファッションモデルとして活動しているほか、同ブランドのアートワークや、フリークスストア、細野晴臣のツアーグッズなど、様々なブランドやアーティストとのコラボレーションを展開。ラベルプリンター「テプラ」を使用したステッカーアートやDNP証明写真機「ki-Re-i」を使用したセルフポートレートの展示・販売など、形式に捉われない様々な表現活動を行う。

Instagram: @iibbuukkii_

Text: Shunpei Narita
Photo: Koichiro Iwamoto


溢れる好奇心で、既存のアーティストという枠にとどまらず活躍してる酒井いぶきさん。
彼女の活動の数々は、まさに新発想で新たな時代を感じさせる。
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