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「クールトーク。共同開発」制作ミーティング 第一回

ストーリーのあるものづくりを目指してブレスト開始

インスピレーションをもらえたり、こだわりを感じられたり、何かを始めるきっかけになったり。そんなトークを軸に、クールなモノやコトをみんなで楽しむ場「クールトーク。」

都内某所に6名の共同開発チームメンバーが集結。編集・プロデューサー、ニットウェアデザイナー、スタイリスト、フォトグラファー、グラフィックデザイナー、映像作家と多彩な才能がかけ合わさり、ここでしか手に入らないこだわりアイテムづくりに取り組んでいく模様をお伝えする。

山木:まずは簡単に自己紹介ということで。山木悠と申します。

具志堅:具志堅幸太と申します。「Kota Gushiken」というニットウェアブランドをやっています。

岩本:岩本幸一郎です。ファッションのフォトグラファーをやっています。よろしくお願いします。

RIKU:スタイリストのRIKU OSHIMAです。よろしくお願いします。

米倉:映像監督の米倉強太です。色々やってます。

根子:アートディレクター、グラフィックデザイナーの根子敬生と申します。ファッションというよりは何かちょっと違うところで何か関われたらいいのかな、みたいなことを思ってます。よろしくお願いします。

右から反時計回りに、具志堅幸太氏、岩本幸一郎氏、RIKU OSHIMA氏、米倉強太氏、根子敬生氏。山木悠氏は手前からメンバーの方に向いて話す。

山木:一応の方向性としては、具志堅くんがニットのデザイナーだから、ニットを使った何かということにはしましょうと。まず具志堅くんから、これはできないとかっていうのはある?

具志堅:何ができるできないっていうのも結構細かい話になってしまって。ちょっと今日は服を持ってきたんで、ばーっと今見せますね……。例えば、時間的な話でいうとこういう機械で編むセーターはつくれます。こっちは手編みのセーターなんですけど、サンプルを1着つくるのはできるんですけど、50着生産するっていうのを考えると無理だったり。


具志堅:家庭機っていう家庭用ニットマシンで自分で編んでるものと、工場で機械で編んでもらっているものがあるんですけど、何が違うのかぱっと見そんなの分からないじゃないですか。モフモフしているからちょっと違うのはわかるかもしれないですけど、それだけとは限らなくて。もっと細かく言うと、横に線が入っていたり、縦に線が入っていたり、そういう細かいことで工程が大きく違ってくるんですね。なので、そういったニットの細かいことに関しては僕が全部判断するとして、まずはみんなでばーっとアイデアを出してから、これだったら納期も間に合いそうというものを僕が判断して、それをみんなでデベロップしていく感じの方がリアリティがあるかなと思っています。


山木:制限を設けないで、まずは話していった方がいいってことね、OK。

具志堅:僕がいつもデザインするときは、テーマがあればそこから派生してアイデアを出してデザインに発展していくけど、他の業種の皆さんはおのおの人によって違うと思うので、それを僕は逆に知りたいし見てみたい。僕自身のコレクションと同じようになっちゃうんじゃなくて、そのデザインに至るまでの過程で、僕も一つのピースになってみんなで話し合える方が楽しいかなと思ってます。

山木:洋服ってフィジカルなものじゃないですか。今回、どちらかというと平面をつくる仕事をみんなしていると思う。RIKUくんもそうだし、アートディレクターの根子さんもいるし、岩本は写真を撮るし、映像も極端な話平面といえば平面じゃん? 平面をやっている人たちのフィジカルなものへのアプローチっていうのはちょっと気にはなっていて、何かそれで思うことがあれば教えてほしいなって。


米倉:写真も映像も平面ですけど、その中に入っているメッセージ、人の考える頭の中って立体じゃないですか。例えば、四谷の路地をずっと進んでいって、本当に人が一人通れる路地とかをずっと進んでいくと、ビルの隙間に小さな神社があったりするんですよね。そこの写真を撮ったら平面だけど、そこにどうやってたどり着きたかったのかとか、意味が入ってきたらそれは立体的なものになると思っていて。

山木:ストーリーをつくるんですね。

米倉:うん、ストーリー。だからその感覚というか、その探求心とかそういうもの。例えば変な話、かっこいいかは別として宝に至る地図が書いてあって、裏側に写真があるとか、そういう子ども寄りの感じはかわいいかな、とかはありますけどね。そういうストーリーがある方がいいのかなと……。


岩本:繊維にすごく意味を持たせるのか、それとも出来上がってぱっと見えるところに意味を持たせるのか。あとはもう完全に背景でストーリーを物語るのか、どれがいいのか……。

具志堅:そこは決めずにやっていって、こうなったね、でもいいと思います。

山木:それでやってみた先に、何か一つ軸みたいなものが透けて見えるぐらいでいいのかなと……押しつけじゃなくて。

根子:何か新しい感じがいいですね。



根子:ちなみに、機械で編む場合、何色かの糸をはめておいてそれをプログラムみたいなので制御して織っていく、みたいな感じ?

具志堅:工場だったらそうなんですけど、戦後〜80年代頃まで主に家庭で使われていた機械の中古品を僕は使ってるっていう感じです。一列ずつ手で、筏を組むように糸を置いた後に編んでいくと柄になる。

根子:一列ずつドットをつくっていく、みたいなってことですよね。ストーリーっていうのも「つくり方」であるなと思って。写真とかだと現像のときにバグを起こすみたいな、そういう手法からつくる表現みたいなものとかもあったりするじゃないですか。そういう角度で、実際ニットってどうやってつくっているかっていうところをハックするというか。

具志堅:ニットでよく言われるのは、デザインをビジュアル的に攻める方法と、テクニカルで攻めるデザインがあって。今言った、現像とか列とかっていうのは、多分テクニカルな話で。ここでこういう編み方をするとこうなるよねっていうのが分かった上でやったりとか、どうなるんだろうと思いながらやったりっていう手法。

根子:なるほどです。いろいろなのが混ぜ合わさってこれが出来てるっていうのが、いいですね。めちゃめちゃ原始的な感じというか、一本一本集まってきてこれが出来上がっていくっていう集積感。どうにか生かせないかな、と思ったり……。

米倉:以前、人形劇と実写を織り交ぜた映像展示をやったんです。人形劇のセットの奥にモニターがあって、モニターの実写には人間が表現していて、人形劇では人形が表現しているという感じなんですが。要は、アナログの奥にデジタルがあるっていうのが好きで。例えば、ニットの奥にデジタルがあるとしたら……プリントしてあるTシャツ(デジタル的)が内側にあってニット(アナログ的)で覆われてる、みたいな。

山木:デジタルとアナログと並存みたいなものとかは残しておいてもいいトピックスというか、要素ではあるような気はする。

具志堅:あと、いろんなものが交じり合ってという話を聞いたときに、今日のこの感じ自体、いろんな人が交わって、初対面の人もいてっていう中でみんなで一つのことを語ってるのがすでにそれに近いというか。だから今のシチュエーションをビジュアルで表現するとストーリーとかコンセプトにもつながると思う。

根子:みんなの顔写真を撮ります? 顔写真を撮って、何かモーフィングをかけて。

米倉:はっぴいえんどのジャケ写みたいな?

平面と立体の話から、ニットウェアを因数分解してみたり、デジタルとアナログの関係性を表現することを模索したり、他にもリバーシブルや角度によって柄が変わるというアイデアなど。脱線に思える話も互いの好奇心を刺激しながら、何かが生まれるための布石になっていく。

次回、ついにコンセプトが決定……!?


【プロフィール(写真右から)】

山木悠
世界を放浪後、インタビューブック『CURIOSITY』を2014年に編集・発表。現在はイベントやブランドのディレクション、プロデュースの他、『CURIOSITY3』を鋭意製作中。また、自身が主宰する《engulfer》ではさまざまな企業と企画を手掛ける。楽しい仕事求む。

岩本幸一郎
写真家。2015年から写真家・平間至のもとでインターンをしたのち、文化出版局写真部を経て2018年に独立。以後、ファッションフォトを中心に活動している。
Instagram: @iwamoto_koichiro

RIKU OSHIMA
スタイリスト。イギリスのロンドン・カレッジ・オブ・ファッションに留学し、2016年よりメンズ・ウィメンズ問わず、ファッション誌・アーティスト・ショーのスタイリングを中心に活躍する。
Instagram: @rxixkxux

具志堅幸太
イギリスのファッション名門大学セントラル・セント・マーチンズへ留学。2016年にファッションデザインニットウェア科を卒業。現在は日本を拠点に、自身のブランド「Kota Gushiken」を展開する新進気鋭の若手ニットウェアデザイナーとして活躍する。
Instagram: @kotagushiken

根子敬生
アートディレクター/グラフィックデザイナー。「クリエイティブの現状を問い、新たな答えを提案することを目的とする」デザイナー・アーティスト集団CIVILTOKYOの一員として活躍。

米倉強太
映像作家。『MEN'S NON-NO)』の元モデルという経歴を持ちながらグッチやユリウス、サイラスそしてユニクロと幅広いブランドの広告映像をディレクションしている。
Instagram: @gotayonekura

Produce: Hiroshi Inada
Text: Yoshiki Tatezaki
Photo: Junko Yoda


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