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クールトーク。第7弾 「HYSTERIC GLAMOUR」ブランドシンボルの秘密(後編)


アイコニックなブランドシンボルはこうして生まれた

35周年を迎えた「HYSTERIC GLAMOUR」が、トップブランドとしてシーンに君臨する理由とは。また一目でHYSTERIC GLAMOURとわかるあのブランドシンボルが出来上がる過程には何があるのだろうか。創始者・北村信彦さんの話から徹底解剖!


—今年で35周年ということですが、ブランドを続けるために、守りきったポリシーのようなものはありますか。

わかりやすい例ですけど、ヒップホップが流行っているから、自分たちの服もヒップホップに寄せる、みたいなことはしませんでした。その辺をぶらさなかったことですかね。ブランドを始めて最初の頃は、自分がリアルタイムで聴いているバンドの音とかとリンクさせながら、ものをつくっている感覚もあったんだけど。そのうち聴く音楽も変わってきて、プログレッシブなものや、コアなものも聴くように。そのあたりの音楽と、服もリンクさせていこうかな、と思った時もありました。でもそれをしちゃったらダメだなと。自分の頭の中での許容範囲に対して、「HYSTERIC GLAMOUR」のそれってもっと狭い。


—自分の興味は外側に広がってもいいけど、お店としてはぶらさないということですね。

実をいうと、許容範囲外のところに行っちゃった時期もあるんです。でもブランドまで広げることはせず、自分の中で完結させなきゃいけなくて。なぜならお店で働いている女の子とか、チームのメンバーはその音楽やカルチャーにハマっていない。だから無理やり引っ張って行ったところで、多分また1年2年もすれば違うところに行っちゃうし。あと思うこととしては、ブランドを始めた80年代って時代的には、世の中がデジタル化していく矢先だったんです。音楽もディスコとか、ダンスミュージックに流れていって。自分も好きだったストーンズやクイーンがディスコっぽい方にね。そういう現象は、現在でこそ受け入れられるんだけど、当時はなぜか受け入れられなくて。自分は逆に過去、60年代や70年代のカルチャーに魅力を感じていたし、そこが原点でもあるから、ブランドを続けていく上ではそこをずらしませんでした。


—ブランドとして、ぶれてはいけないコアな部分や、カルチャー的な背景を大事にしているんですね。

でも2020年も近くなってくると、80年代の頃の当時はあんまり好きじゃなかったものが、逆に受け入れられたりすることもあるんです。あとは自分がカルチャーとして好きじゃなくても、デザインがハマるなって思ったらそれはそれでいいかなって思えたり。ヘビーメタルとか、そこまで好きでもないけど、ロゴのデザインはすごいいいなとか。一度も聴いたことがないバンドのロゴのデザインをいじったこともありますし。アイアンメイデンなんてそもそも聴いてないし、みたいなね。ヘビメタ系は総じてデザインがいいです。



—映画や音楽といったカルチャーに加えて、アメリカやヨーロッパのポルノグラフィーもデザインソースですよね。

資料としてビンテージのポルノ雑誌はかなり収集しています。既に廃刊になっている、60年代~70年代のソフトポルノ系の雑誌を中心に。ハスラーとか、プレイボーイみたいなメジャー誌は高すぎるからね。昔ニューヨークのフリーマーケットで、ビンテージのポルノ雑誌を売りにくる人がいて、その人のところからいつも買っていたんです。そうしたら店主から、「お前よく来るな、ニュージャージーの倉庫に来てみるか?」って言われて。ニュージャージーはちょっと遠いから行けないなと思って正直に伝えたら、「どの年代の、どんな雑誌が欲しいんだ」って訊かれた。自分が欲しい種類の雑誌をリクエストしてみたら、ニューヨークの事務所にまとめて持ってきてくれて。俺とステファンともう一人で、一週間くらいかけてチェックして。「この子可愛い、これ使える」とか。膨大な量の中から100冊くらいをピックアップして、格安で譲ってもらったり。そういうことをやりながら30年近くかけて集めています。



—おびただしい量のコレクションですね。これらをどうやってデザインに落とし込むんでしょうか。

コピー機で一度白黒にしたものに、トレーシングペーパーを重ねてアウトラインを写すんです。そのアウトラインをスキャンしてコンピュータに入れて、イラストレーターで処理する。昔は全部手作業です。手で描いてひくラインと、イラストレーターで画面上にひくラインって全然違うんですよ。アメリカの企業ロゴとかも、昔は全部手描きじゃない。だから微妙にファジーな柔らかみがあるんだよね。コンピュータ上で同じようなことをやっても、どこかシャープすぎちゃうと思うんです。



—IBMやAppleだったり、アメリカの企業ロゴって独特な魅力がありますよね。北村さんにとって「これはすごい」って感じるブランドシンボルってあるんでしょうか。

ストーンズのベロとか、やっぱりすごいですよね。めちゃめちゃレベル高いなぁって。何にでもあれ貼っちゃえばストーンズになるし、いい具合に収まる。あとはプレイボーイのウサギとかもね。最近だとイギリスの「PALACE」のロゴとかすごくいいと思います。ロゴって本当に象徴的なもので、ブランドのアイデンティティが詰まってる。時代やカルチャーとリンクする部分も多いから、単体でもとっても面白いです。


http://www.hystericglamour.jp
Instagram: @hystericglamour_official

Text: Shunpei Narita
Photo: Junko Yoda


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