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COEDOとACIDMANのつくりだす彩-Sai-

埼玉県川越を拠点としたコエドブルワリーが醸造するプレミアムなクラフトビール、コエドビール(COEDO)。醸造開始から20年を経て、今や世界的な人気を誇る川越のクラフトビールブランドである。定番のラインナップは、紅赤 -Beniaka-、漆黒 -Shikkoku-、伽羅 -Kyara-、白 -Shiro-、瑠璃 -Ruri-、そしてこの秋に定番化したばかりの毱花 -Marihana-だ。

そのコエドビールと同じ埼玉出身であるロックバンド、ACIDMANとコラボレーションしたビールが2017年10月に誕生した。その名は「彩 -Sai-」。2017年11月23日に開催される、初めてACIDMANが主催するロックフェス「SAITAMA ROCK FESTIVAL "SAI"」とのコラボレーション企画である。

埼玉県にルーツを持ち、また埼玉県を愛する両者が「彩 -Sai-」に込めた想いとは一体どのようなものなのか?株式会社協同商事コエドブルワリー代表の朝霧重治、ビール職人の樋代卓矢が語る、その開発ストーリー。

− コラボレーションのきっかけは?

今年21年目を迎えたコエドビールと結成から20周年のACIDMANは、いわば埼玉を代表する同級生のような存在。コエドブルワリーにはACIDMANがライブでコエドビールを紹介したことがきっかけで入社した社員もいるなど、緩やかな繋がりが昔から存在していた。

今回の企画は「地元・埼玉で良質なロックフェスをやっていきたい」というACIDMANの熱い想いにより2017年11月に開催される "SAITAMA ROCK FESTIVAL SAI" ありきで始動した。「ACIDMANが地元を盛り上げるというプロジェクトを聞き、これは我々もクラフトビールでお手伝いさせていただきたいなと直ぐにオファーさせてもらった」(朝霧)

「音楽に留まらず、埼玉で活動している人たちを応援したい。そしてみんなと場を共有したい」と考えていたACIDMANと想いが合致し、自然な成り行きでこのコラボレーションがスタートすることとなる。

「やっぱりACIDMANは我々の地元のスターですから」(朝霧)

− テーマはシンプルに「埼玉」と「ACIDMAN」


「彩 -Sai-」の開発において与えられたお題はシンプルなものだった。「埼玉」と「ACIDMAN」、それぞれの"らしさ"を表現すること。

「埼玉らしさ」は原材料に表現されている。ビールの原材料である米は「彩のかがやき」という埼玉のブランド米を使用、朝霧が「お米博士」と呼ぶ、金子商店の金子と試行錯誤を重ね、削り具合や精米度合いがコエドブルワリーにぴったりに調整された「彩のかがやき」が開発された。また、麦芽も埼玉県産のものが採用されている。ビールスタイルはペールエールだが、ロックフェスで1日を通して飲みやすいことや様々なフードと組み合わせても美味しいことを目指し、口当たりはピルスナーのような軽い仕上がりを意識している。


埼玉県は1992年より「彩の国さいたま」をキャッチフレーズに様々な取り組みを行なっている。「彩のかがやき」もこのプロジェクトの一環で名付けられた埼玉県産のお米だ。

埼玉県は1992年より「彩の国さいたま」をキャッチフレーズに様々な取り組みを行なっている。「彩のかがやき」もこのプロジェクトの一環で名付けられた埼玉県産のお米だ。

次は「ACIDMANらしさ」について。まずラベルはACIDMANの大木が実際に筆をとって描いた”SAI”のメインビジュアルを起用。ACIDMANといえば壮大な宇宙をテーマにした楽曲が多いため、その”壮大さ”をボトルで表現しようとこれまで一環して小瓶のみ提供してきたコエドビールが新規に大瓶を製造している。白地のラベルに、ハッとさせられる鮮やかな彩り。大瓶に大木のアートワークが載っかることで、ACIDMANらしい壮大さが絶妙に表現されているのだ。

大木によって描かれた抽象画が印象的なラベル

コエドビールのこだわりは外観だけには留まらない。原材料にもどうにかして「ACIDMANらしさ」込められないか-。文字だけで音楽を表現しようとすると、どうしても言葉遊びに終始してしまう。そうして樋代が考え抜いた末に生まれたアイディアが「ACIDMANを聴かせたビール」というものだった。
なんと、本当に最初から最後の工程までACIDMANを聴かせ続けているのだ。仕込みから発酵、そして充填まで、どの部屋にもスピーカーを置いて聴かせるという徹底ぶり。「ビールも生命体として、振動や音などによる何らかの影響を必ず受けている。原材料としてラベルに記載することはできないが、実際はACIDMANの楽曲も原材料と言えると思います(笑)」(樋代)

製造過程だけでなく、きっと飲まれるシーンでもACIDMANが流れているはずだ。開栓され、味われるタイミングでもACIDMANを聴かせられるビールは、この世に彩 -Sai-だけだ。

発酵タンクにはACIDMAN直筆のサインも記されている

川越まつりで彩 -Sai- を販売するACIDAMN大木とコエドブルワリー樋代

− Saitama Beer Series #0 からスタートする、新たなコエドビール

彩 -Sai-は1回限りのコラボレーションビールではない。実はこのビールには " #0" というナンバリングがされている。これは「Saitama Beer Series」というコエドビールが彩 -Sai- を皮切りとして始める、新たな試みの記念すべき最初のビールなのである。なぜ "#1" ではなく、"#0" なのか?樋代によると「彩 -Sai-のボディを開発することで、コエドビールに最適な埼玉県産の米と麦芽の調合が完成した。これをベースとして今後このプロジェクトを展開するため、あえて "#0" とした」というのが理由だ。

「Saitama Beer Series」はコエドブルワリーによるエール・プロエジェクト。「エール」には「エール酵母」と「応援(yell)」の2つの意味が込められている。今回のACIDMANのように、アニバーサリーや門出などのお祝いごとのタイミング、そして彼らの想いに共感したときに、コエドブルワリーが応援として贈るコラボレーションを今後も予定しているというから、次のはなむけのエールが楽しみである。

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