Food
【人気レトルトカレーが当たる】
カレーマニア・カレー細胞に尋ねる「レトルトカレー道」
非常食のレベルを超えた、ディナーカレーが続々登場
誰もが大好きなカレーが、ここ数年フードシーンを賑わせている。個性派ぞろいの個人店に行列ができるのはあたりまえで、それらを束ねるカレーイベントも百花繚乱。そんなカレーイベントを数多く手がける、“カレー細胞”こと松宏彰は、日々カレーにまつわる情報発信を欠かさない。カレーに惚れ込んだ男に、その魅力と楽しみ方を伺った。
―SNSや自身のWEBサイトなどでカレーにまつわる情報をアップされています。どういったきっかけでカレーを毎日のように食べるようになったんですか。
地元が神戸なんですが、高校の通学路にあったカレー屋さんが大好きで。ブラックペッパーのきいたカレーと、食後に飲むコーヒーを飲む時間が至福だったんです。はじめて「行きつけ」的に外食する場所になりました。でも阪神大震災があり、お店がなくなってしまって。そのときは東京で生活していたんですが、「いつかお店はなくなってしまうから、好きなカレーをたくさん食べたい」と強く思って、色々なお店に足繁く通うようになりました。食べれば食べるほど、カレーという食文化の広さ、奥深さにハマっていきました。
仕事は映像関係なのですが、アイデアに煮詰まった時とかに、刺激を求めてカレーを食べにいくというのも一つの理由な気がしています。スパイスの刺激があるからなのか、結構クリエイター系の人たちが好んで食べたりする傾向もあると思います。ミュージシャンなど、表現活動をしていた人たちがカレー屋さんをはじめる流れも、最近はよく耳にしますしね。
―店主の背景が独特なカレー屋など、個性的な店がどんどん増えている印象を受けます。
バリエーション豊かな個人店が続々とオープンしていますね。そういうお店を受け入れる土壌があることが、日本のカレーカルチャーの魅力だと思ってます。インド、タイ、スリランカなど、日本ほどたくさんの国のカレーを意識して食べ比べられる国なんて他にはないですし、欧風カレーやスープカレーだって日本発祥。世界に誇るローカルグルメとして、海外の人はラーメンを認識していますが、日本のカレーは本当に多様性があるので、「日本に行くならカレーを食べたい」そんな風に思う人が増えたら嬉しいです。
―多様性のシンボルとしても、「お店」の存在は大きかったと思うのですが、コロナウイルスもあり過渡期にありますね。
外食の頻度が減ってしまっていますしね。でも逆に、外食の気分が味わえるという意味ではレトルトカレーが面白いですよ。レベルが異常に上がっていて、疑似外食ではないですが、近年はお店の味を再現しているレトルトも増えています。自分で工場をつくってレトルトを作っているカレー屋さんもあったり、ある種のインディペンデントなレトルトカレーがすごく増加傾向にある。
―レトルトカレー、今後ますます面白くなりそうです。
個々の店が商品化する流れはどんどん加速していくと思います。地方のお店のレトルト化も進んでいくはず。昔のレトルトカレーは保存食という意味合いが強かったですが、いまは具材がしっかり入っているものも増えたので見栄えもいい。ちゃんと“映える”レトルトになっています。二人以上で食べるなら、別々の種類のカレーを「あいがけ」するのもいいかもしれません。
―「緊急時のためのもの」そんなイメージもありましたが、いまや全く別物ですね。
「安くて、手軽で、保存がきく」というのがレトルトカレーでしたが、立派なご馳走と言えると思います。
―KODEでは現在、レトルトカレーがあたるキャンペーンを実施中です。それぞれのカレーの感想を教えていただいてもいいですか。
―ちなみに本日は西武池袋本店で開催中のイベント・東京カレーカルチャー(2020年9月2日〜22日開催、イベントは既に終了)にお邪魔しています。デパートのレディースフロアで「カレーの催事」、今までになかった感じもしますが、カレー細胞さんはこちらのイベントを今回プロデュースされているんですよね。
カレーフェスを企画・プロデュースすることはよくあるのですが、こういった百貨店、しかもレディースフロアでの催事というのは非常に珍しいことだと思います。僕がネットで書いたカレーの記事を(西武池袋本店の担当者さんに)見ていただいて、何かやりましょうとお声がけいただいたところから話が膨らみ、このような企画が実現しました。
―どのようなテーマでやられているイベントなんですか。
超人気店に出店してもらいカレーの実売もしつつ、ミュージック、ファッション、アート、ライフスタイルという四つの軸で商品をセレクト、販売しています。
―カレーにミュージック、あまり馴染みのない組み合わせな気もします。
ミュージックだと、今回はサニーデイ・サービスの曽我部さんが協力してくれていて、カレーにあうレコードを選んでもらいました。
―ファッションという側面ではどのあたりになりますか。
カレーTシャツが面白いですよ。オリジナルでTシャツを作っているカレー屋さんも多くて、たとえば渋谷のケニックカレーさんとかはもともとデザイナーさんだから、自作とは思えぬクオリティです。実物のスパイスを閉じ込めたピアスだったり、「スパイスアクセサリー」も販売しています。アートという切り口ならば、インドがモチーフの絵がありますし、ライフスタイルでいうと食器やエプロンのような、生活を楽しくしてくれるアイテムが揃っています。
―単純に「食べるためのカレー」なのではなく、様々なジャンルと地続きで繋がっているのが面白いですね。最後にひとつ、家庭でのカレーライフをより楽しむためのアイデアを教えてください。
「スパイス飲み」が面白いです。カレーとお酒は合わないとおっしゃる方もいますけど、その先入観を崩したい。スパイスをお酒につけたものを炭酸水で割ったりして、カレーと一緒に楽しむ。いまはZOOM飲みとかが流行っていますが、ビジュアルと音声はあっても、香りとか肌触りはない。そういうものがコミュニケーションの中で失われていくことが僕はすごく嫌で、スパイスはそこを補完してくれるツールになりうると思っています。
―こういう時代だからこそ、香り豊かなカレーと、そこにスパイスがきいたお酒があったら楽しいですね。
どこかのお店で、友達と話しながらカレーとお酒を楽しんでいる気持ちになれると思います。でもやっぱりその起点はお店にあります。日本全国に素敵なカレー屋さんはたくさんあるので、レトルトカレーを入り口にしてもらいつつ、落ち着いたら実際にお店に足を運んでほしいですね。
カレー細胞(松 宏彰)
あらゆるカレーと変な生き物の追求。生まれついてのスパイスレーダーで日本全国・海外あわせ3000軒以上のカレー屋を渡り歩く。雑誌・TVのカレー特集協力も多数。Japanese Curry Awards選考委員。毎月一店舗、地方からネクストブレイクのカレー店を渋谷に呼んで、出店してもらうという取り組み「SHIBUYA CURRY TUNE」を開催している。
[email protected]
Text: Shunpei Narita
Photo: Yoshimi Kikuchi
全国のカレー情報を日々発信しながら、イベントのプロデュースなどをおこなうカレー細胞さん。その原点には「カレーのことをもっと探求したい」そんな好奇心があるはずだ。KODEでも好奇心を刺激する体験やアイテムが当たる「好奇心パスポート」キャンペーンを実地中。KODEメンバー限定で、カレー細胞さんにも感想をお伺いしたレトルトカレーをプレゼント。さぁ、今すぐチェック!
応募期間:2020年8月31日(月)10:00 ~ 2020年11月26日(木)9:59
詳細はKODEメンバーに登録/ログインしてチェック。