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【カンヅメ好奇心パスポート】唯一の缶詰博士!? 保存食を超えた缶詰で食い道楽の旅

毎日食べている世界一の缶詰通に問う、その魅力

定期的に巻き起こる缶詰ブーム。最近ではさば缶が空前の大ヒットを記録し、スーパーからその姿を消したことも記憶に新しく、少し遡ればタイカレーのブームもあった。そんな缶詰の世界に、博士がいるらしい。一体何者なのか。直撃してその正体を探ってみると、まだまだ知らない缶詰の魅力に触れることができた。


-まず、缶詰博士について教えてください。

博士と言っても“自称”なので、明確に博士号があるわけじゃないんですよね(笑)。僕は缶詰が好きで、日本の缶詰メーカーを応援するために、缶詰をテーマにしたブログで魅力を発信していたんですよ。勝手に。それをやっていくうちに、オフィシャルで活動したいなって思うようになりまして。それで、公益社団法人 日本缶詰協会の存在を知り訪問して、缶詰博士と名乗って活動したいと伝えたら、割とあっさり承諾を得られました。

-日本缶詰協会の公認だけど、自称だったんですね(笑)。では具体的にどんな活動をしているのでしょうか?

新聞や雑誌、ネットで取材を受け、缶詰の魅力を発信すること。テレビやラジオにも出演することもあります。あと、缶詰に関する著作本の執筆。イベントの企画と出演、講演もしています。それが缶詰博士の活動です。



-そもそも缶詰を好きになったきっかけは?

2004年にフリーライターを目指して脱サラしたんですよ。でも、その頃はほとんど収入がなく、ご飯を食べられない状況でした。でも、お米だけはあったので、毎日ご飯を2合炊いて、ひとつのさば缶を3等分して朝昼晩に分けて食べていたんですよ。数ヶ月間その生活をしていましたが、さばに飽きるどころか益々好きになって。これはおかしいぞ、と(笑)。よく考えてみたら、幼い頃に缶詰が好きだったことを思い出したんですよ。最初の記憶は4歳の頃。はじめて缶詰を見て、驚いたことを覚えています。



-どんな缶詰でしたか?

五目飯の缶詰です。今も一応売っていますが、防災関連の場所でしか見かけません。湯煎して食べるんですけど、キャンプで父親たちが缶を温めている姿を見て、「なにやってるんだろう?」と不思議で。しばらくして缶を開けてみたらホカホカの五目飯が出てきて、ものすごくおいしかったんです。それで「缶詰ってすげえな」と思ったんですよね。その缶詰を好きになった出来事を思い出したら、さばの水煮缶が食卓によく並んでいた記憶も蘇りました。だから、大人になって毎日食べても飽きなかったみたいです。

-それでブログのテーマを缶詰にしたんですね。では、様々な缶詰を食してきた今だからこそ感じている、缶詰の魅力とは?

なにより、開けたらすぐに食べられることが一番の魅力です。それでいて、世界中の料理もある。アヒージョは缶詰になるほど日本でもメジャーになりましたけど、そもそもはスペイン料理。同じようにフランス料理のコンフィやパテの缶詰もあって、手軽に海外の料理に舌鼓を打てます。国内のご当地缶詰もいいですよね。地方に行くと、農協で作っているような缶詰があったりするけど、全国のスーパーには並ばないものもあるから、それを食べるのが楽しいです。






-缶詰を食べて、旅行をしているような気分になりますね。

その土地の食文化が缶詰になっているのがおもしろいです。徳島県で食べられている流子(ながれこ)という味も見た目もアワビそっくりの小さい貝があるんですよ。地元では、殻のまま甘辛く煮て、身を取りながら食べるんですけど、殻付きのまま入っている缶詰があるんですよ。

-身を取った状態ではなく、殻ごと!?

そうなんです。殻を取れば重量が軽くなって、運送費が安くなるはずなんですけどね(笑)。でも地元に人たちにとっては、殻から取って食べることが当たり前だから、缶詰の中もそのままにしちゃっているみたい。缶詰を通じて、各地の食文化を知ることができるのも魅力に感じます。

-缶詰はどうやって入手しているんですか?

新商品の発表の際に、メーカーの担当者さんに挨拶して、サンプルを送っていただくことが多いです。あとはメーカーのアンテナショップに足を運んで買ったり、友人が海外旅行に行くと必ず缶詰を買ってきてくれたり。自分の足で地方に赴き、買ってくることも。その集まった缶詰は棚にストックして毎日食べています。

-すごい量ですね! 何種類ありますか?

だいたい1000種類で4000缶です。日本の缶詰の賞味期限はほぼ3年ですので、古いものから食べています。




-定期的に缶詰が流行っていますが、それはなぜでしょう?

流行りが明らかになったのは、2011年以降なんですよ。それまで缶詰には流行りがなくて。日本で一番缶詰が消費されていたのは1995年なんです。その時が生産量も売り上げもピークでした。でもそれ以降、冷凍食品やレトルト食品の味が良くなったこともあって、缶詰の売り上げはゆるやかに落ちていきました。このまま缶詰の文化がなくなってしまうのかと危惧していたら、2011年の東日本大震災で保存食として見直されまして。食べてみると、そのおいしさに改めて気づく人が増え、再び缶詰に注目が集まりました。

-確かに、その時期から缶詰の流行が起きている気がします。

そのタイミングで、いなば食品のタイカレーや、国分の缶つまシリーズが登場したんですよ。缶つまは400〜700円ほどの高価格帯でしたが大ヒット。それからグルメ缶詰が人気となりましたね。数年前は100均で買える缶詰もブームになりました。缶詰がブームになる中で、ちょっとずつトピックスは変わっているようです。


-保存食としての缶詰から、グルメとしての缶詰になった訳ですね。日本と海外で缶詰に違いはありますか?

日本は世界で一番種類が多いです。日本ほど国外の料理を缶詰にしている国はありません。海外では、昔から食べられている料理だったり、地元の食材を缶詰にしただけだったりすることが多いです。缶詰に限った話じゃないですが、日本人って海外の料理を食べたがるんですよね。アヒージョが缶詰になって売れたのも、スペインバルが人気になったことが理由ですし、いなば食品のタイカレーが大ヒットしたのもタイ料理がブームになったから。外食産業で流行っている料理が缶詰になることが多々あります。

-今後、どういう種類の缶詰に期待していますか?

もっと各地の郷土料理が缶詰になればいいと思います。まだまだご当地缶詰はポテンシャルを秘めているはず。最近ではジビエの缶詰も増えてきたので、郷土料理が缶詰となって人気が高まる余地があると思います。そして、缶詰をきっかけに、もっと地方に目が向くといいですね。


黒川勇人

1966年、福島県出身。公益社団法人 日本缶詰協会公認の缶詰博士として、メディアの出演や執筆で缶詰の魅力を伝える。缶詰メーカーとコラボレートして製品のレシピをプロデュースすることも。3食を缶詰とともにし、まだ口にしたことがない世界中の缶詰を探求する日々を送る。


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