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アウトドアクッキングに新風を インスタ映え&極上の味わいを演出する“ダシ”

料理のための“ダシ”をキャンプの際などアウトドアギアとして捉える斬新なアプローチで、業界を中心に話題になっている「NICATA」。こちらを手掛ける海瀬亮さんはファッション業界に身を置きつつ、ダシという新たな分野へと好奇心を持って進む意欲的な人だ。ダシも洋服も同列の視点で捉えつつ、見せ方や表現方法こそが大事なのだと教えてくれる。神奈川県の鵠沼海岸に構えている仕事場にお邪魔して、いろいろと聞いてみた。


―海瀬さんは元々、「Name.」というファッションブランドをやっていましたよね。そこからどういった経緯で「NICATA」へと繋がったのか、すごく興味深いので教えてもらえますか?

海瀬:まず「Name.」を設立したときに、「俺は10年で引退する!」と宣言していたんですよ。僕も42歳になって、スタッフは20代前半の子たちが多くなった。そういう若い世代に向けて、40代になった自分がジャッジをする、その判断は結構危ないなと思っていたんです。僕がこっちのほうがいいと言っても、絶対にこっちですと若いスタッフも意見を言えるようになってきていた。それで2年間、ほとんどジャッジせずに自由にやらせたんです。売り上げも安定して伸びていたし、これなら任せられるなと。それで、「君たちに譲るよ」と退いたんです。

―すごい決断でしたね。それで「NICATA」を始めたきっかけは?

海瀬:僕は静岡県沼津市出身なんですけど、幼馴染が老舗の鰹節工場の息子で、若くして継いだんです。彼は洋服が好きで、ショップに服を買いに来てくれたり、帰省したときは一緒に酒を飲んだり、ずっと交流があったんです。鰹節も年に何回も自分のところに送ってくれて、料理に使っていたんですよ。


―その美味しさの虜になったんですね。

海瀬:うん。僕は釣りが好きで、釣った魚をさばいて刺身にしたりするから、「ダシ醤油を作ったらすごくおいしいよ」と言われていたんです。漁師の人とかみんなそうなんですよね。それで作ってみたら、本当にうまいんですよ。これ、そのうちビジネスにできたらいいなと漠然と思っていたんです。自分で何か手を加えてやる、ということが好きなんですよ。こういう“ひと手間”って面白いじゃないですか?

―確かに。ちょっと手を加えるだけで個性が生まれたりしますものね。

海瀬:僕は鰹節の仕事をしてみたかったので。幼馴染の鰹節屋さんは、料亭とか限られたところしか卸していなかったんですよ。そこで、「俺だったらこういうアプローチをしたい。俺に卸さないか?」ということを話したら、いいよと。それで「NICATA」をスタートしたんです。


―そして「NICATA」のコンセプトは?

海瀬:僕が釣りやアウトドア系が好きで、キャンプやBBQとかやるじゃないですか。テントとかのアウトドア用品にこだわったり、すごくいい肉を焼いて食べて、インスタ映えする写真を撮ってアップする。でも、よくよく見るとコンビニで売っている塩こしょうを使っていますよね。それを見ていて、なんかイケてる調味料ってないなと思っていたんです。それで味からパッケージまで、全てにこだわった調味料を作ろうと思ったんです。

 

―やはり、大量生産はできないんですか?

海瀬:日々、魚の獲れる量も違いますし、旬の魚も変わってくるので。素材選びは直接、沼津の魚市場に行っているんですけど、学ぶことや発見がたくさんありますね。油が乗り過ぎだとダメだとか、小さいエビを食べている魚をそのまま使っちゃうとアレルギーがある人は発症しちゃうとか、腹をあけてイワシが出てくるとOKだとか……、すごく繊細でいろいろな条件から取捨択一していくんです。


―無添加、無塩にもこだわっているんですよね。

海瀬:鰹節って、塩分を足すことで旨みが広がるんですけど、沼津は真水を使うんです。他のところは海水で炊くんですけど、鰹節は基本的に料亭に卸しているので、最初から塩分が決まっていると安定しないらしいんです。それと、「NICATA」の鰹節は富士山の雪解け水を使っているので、すごくミネラルも豊富なんです。

―パッケージデザインもオシャレですよね。

海瀬:食べてもらえば分かるんですけど、とにかく旨い。ダシって、みんな味噌汁くらいにしか使わないってイメージだけど、実は洋食にも合うんです。ダシでピクルスを作ってもすごく旨い。インスタに毎日一品ずつ投稿しています。使ってくれているお客さんもよく載せてくれていますね。日本食、洋食、パスタ、中華…、見ていると、そういう使い方もあるんだ!って驚くことが多いです。だけど一番嬉しいのは、みんな楽しそうに使ってくれていることですね。


―そして仕事場には釣り道具などたくさん置いてありますが、海瀬さんのHAPPYになれるモノ・コトはやっぱり釣りですか?それと遊びや趣味は仕事と結びついていますか?

海瀬:釣りは大好きで幼稚園のときからやっています。今は週に4~5日くらいルアーで海釣りしています。あとたまに川釣りを。僕は仕事も遊びも同じ感覚だから、仕事で魚市場に行くのもすごく楽しいんです。


―アウトドアグッズも結構ありましたし、やっぱり海や山にはよく行きますか?

海瀬:そうですね、特に海が好きです。僕の実家は沼津駅の近くだったので、毎日海に行っていましたね。海って謎が多いじゃないですか?深海には巨大なイカがいたり。なんかゾクゾクする感じがあります。あと、ボーリング場がすごく好きですね。


―ボーリング場…ですか?

海瀬:ボーリング場に行くとテンション上がりませんか? 50’s風というか、レーンの直線的な感じとか、全体の作りや風景がすごく好きなんです。以前、「Name.」のコレクションをボーリング場でやりたいと提案したくらいなので。ちなみに「NICATA」は笹塚ボウルでの販売が決まっています(笑)。

―まさかのボーリング場でダシ(笑)。

海瀬:でも僕はどこで売っていてもいいんじゃないのかなと思っているんです。鰹節も洋服も同じ感覚で扱っているんですよ。例えば洋服のブランドだと、この有名セレクトショップに卸したいとか、みんな同じ方向を向いちゃっているというか。極端に面白いことをやる環境が少なくなっている気がするんです。


―だからこそ、「NICATA」はちょっと違う視点を持って展開しているんですね。

海瀬:そのほうが絶対に面白い。根本的なものは変わらないけど、見せ方や表現の仕方を変えることがすごく楽しいことなので。だから洋服と感覚は変わらないですね。知り合いに「今、鰹節をやっているんだ」と言うと、「えっ?」って反応になりますけどね(笑)。最近は海外からもオファーが来るようになりましたよ。

―日本の“旨味”は世界でも注目されていますからね。すごく可能性のある文化だと思います。

海瀬:この間、「君のやっているあれはなんなの?」と、フランスの友達から連絡があって、「ダシだよ」って教えてあげたら興味を持ってくれて、「今度パリに来るときに持ってきてよ」という話になったんです。今後、海外でも「NICATA」のダシの旨さが伝わっていったらいいですね。


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海瀬亮(かいせ・あきら)
「NICATA」代表。2008年、株式会社アイアムを創立、2010年にファッションブランド「Name.」を設立し、現在は監査役として関わる。また、旧友が手掛ける鰹節ダシとの出会いにより、「NICATA」をスタート。極上の旨味と秀逸なパッケージでアウトドア業界のみならず、各方面から注目を集めている。最近、様々なモノを不定期にリリースするプロジェクト「urself」(http://www.urself.jp/)もスタートした。

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