search search

KANDYTOWN Dony Jointの音楽とデザインの話

“つくり続ける”Dony Joint独自のスピリット

東京・世田谷区出身の総勢16名によるヒップホップ・クルー、KANDYTOWN。 幼馴染で遊ぶように製作したミックステープが反響を呼び、2016年にはファーストアルバム『KANDYTOWN』 でメジャーデビュー。今年の11月にはセカンドアルバム『ADVISORY』を発売し、スケール感の大きくなったサウンドが改めて注目を浴びる。16人のそれぞれが、ラッパー、ビートメーカー、DJと個性を活かした持ち場で活躍し、今ストリートで最も注目されているクルーと言ってもいい。お話を聞いたのは、その一員のDony Joint。独自のスピリットで楽曲製作をしながらジュエリーやアパレルのブランドもスタート。その裏側にあるストーリーと哲学を聞いた。


―KANDYTOWNのメンバーでありながら、Dony Jointさんはソロの活動もしていますね。

近所の友達の家でビートに声を乗せて…と、遊び感覚で始まったのがKANDYTOWN。最初こそ遊びのなかで溜まった曲をまとめただけでしたが、3年前にファーストアルバム『KANDYTOWN』を出す時に個人としても製作に向き合った感覚があります。ソロや、自主企画のプロジェクトをリリースしたのはその翌年。個性がバラバラの16人がいるなかで、自分の芯は大切にしたいですよね。

―同世代のクリエイターが集まり、それぞれの持ち場で活躍されていますね。メンバー間でライバル意識はありますか。

もちろん、いい意味である。レコーディング中に誰かがヤバいバースをかましてきたら自分も応えなければと思いますから。切磋琢磨というか…相乗効果はあるかな。その中で自分らしくいることは全員が意識しているかもしれない。メンバーがお互いに合わせるという雰囲気はないんですよ。今回のアルバム『ADVISORY』もその中で出来上がってきたもの。自分たちらしくも新しい音楽ができていくのは面白いですね。


―音楽シーン以外でも動かれていますね。ご自身のブランド『GOOD¥ELLA』を始めたのはなぜですか。

欲しいものは自分で作ってしまった方が早いかな、と。まず何を作るか決めてからデザインを何パターンか書いて、生産していく。ごくシンプルな流れでした。


―『GOOD¥ELLA』のブランド名はどうやって名付けましたか。

これは僕が考えた造語。「¥ELLA」=「YELLOW」「FELLOW」であり、「アジアの誇り」と「仲間」が由来です。「¥」は、日本独自の通貨記号によって出自を示し、かつ「富や幸を」という意味を込めました。リスペクトと願いを込めたブランドネームですね。


―『GOOD¥ELLA』は、ジュエリーラインの<wah-BEE sah-BEE life>と、アパレルのラインの<A-JOINTED-CLOTHING>に分かれていますね。ジュエリーラインは、侘び寂びを大切にされているということでしょうか。

とはいえ別に和のものを作ろうとは思っていないんですよ。僕にとっての「侘び寂び」は「派手じゃないけど、どこか輝けるものがある」という世界感。ですから、あくまで自分の感受性や、その使い方が大切なところ。正解や縛りのない価値観だと思うので、自分なりの見せ方を考えていきたいですね。もともとシルバーが好きでしたがゴールドをさらりとつけているくらいもかっこいいですよね。個人的にはジュエリーを重ね付けするよりシンプルなスタイルの中に一点投入したい方ですが、そこは各々のスタイルで楽しんでいただければ。


―アパレルライン<A-JOINTED-CLOTHING>も自分が着たいものを作っているんですよね。どんなファッションが好みなんでしょうか。

昔から好きなものって変わらないんですよね。基本はシンプルなものが好き。僕、全然オシャレじゃないんで。流行りものとかを着ると恥ずかしくなってしまう。だから、シンプルの中でどれだけ主張した表現ができるかがテーマですね。

―トレンドを着るというよりスタイルがあるように見受けます。特に、ヒップホップシーンの中でも東側の匂いを感じるのですが。

まさに、音としても90年代の東っぽい方が好きではある。ファッションというよりカルチャーに自分のスタイルが影響されてきたかもしれません。同色を重ねるようなデザインは悪目立ちしないので、自分のスタイリングとしてもプロダクトを作るにしても好みです。



―音楽とプロダクトデザイン、どちらにも思いがある中でそのバランスはどうとっていますか。

交互に没頭しているような感じです。どちらかに入り込んでいる時はもう一方のことはさして考えられない。そうでないといいものができないタイプなんですよね。とはいえ、デザインが煮詰まってしまったら一度切り替えて音を作ったり、その逆も然り。どちらも仕事のようであり息抜きにもなっている。二つのことを本気でやるって大変ですが、ある意味うまく回っているのかもしれません(笑)。

―最後になりますが、今後、音楽もブランドも新たな展開があることを期待していいですか。

そうですね。プロダクトの方は生地作りからできるような展開を考えていますし、新たなデザインもリリースしていくので楽しみにして欲しい。音楽はというと、ちょうどソロを出すために動いています。90年代の自分好みのビートに、今らしい要素を取り入れていくという軸はブレたくない。

―KANDYTOWNはもちろん、Donyさんの個人の活躍も見逃せませんね。

今、若い才能も多く出てきてシーンは本当に面白い。その中で僕はキャンディーとしてやって来たわけでその動きを止めるわけにはいきません。個として動き続けることで「キャンディーと自分」や「音楽とデザイン」といった相乗効果のムーブメントを生み出せるように思います。


11月22日(金)、KANDYTOWNツアー大阪公演をZepp Osaka Baysideにて開催。物販アイテムは『GOOD¥ELLA』がデザインし、東京では即完売。大阪では数量限定のアクセサリー先行予約販売も行われる予定となっており、見逃せない。

Dony Joint

地元世田谷を中心に活動するIOやYUSHIらの率いるクルー、BANKROLLへ参加。後に同年代のYOUNGJUJUが率いるYaBastaにも一時期在籍し、13年にKANDYTOWNへ参加。14年にフリー作品『KOLD TAPE』を発表。同年12月に発表された“5INDACITY” feat.IOがネット/ストリートで話題となって脚光を集め、東京発のブランド『WHIZ LIMITED』の15周年アーカイブショーのランウェイに使用される。 KANDYTOWNの中核メンバーとして活動しつつ、IO、YOUNG JUJUとともにUNITED ARROWS企画のサイファーへの参加やCARHARTT企画のEPリリースなど、アパレル界隈も巻き込んだ幅広いアーティスト活動で大きな注目を集める。

http://ww1.kandytownlife.com
Instagram: @donyjoint, @kandytownlife

Interview & Text: Takako Nagai [CATALDESIGN]
Photo: Junko Yoda [Jp Co., Ltd.]


SHARE