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書道とヒップホップがクロスした瞬間

「小学5年生の頃にDABOさんとケミストリーの川畑要さんの『BROTHERHOOD』を聴いて、ヤバいなと思って。そこから、NITRO MICROPHONE UNDERGROUNDとかKAMINARI-KAZOKU.とかを聴くようになりました」

そう話すのは、書道家の万美。ストリートカルチャーから大きな影響を受け、グラフィティと書道を融合させた独自のスタイルを“Calligraf2ity”として表現している彼女だが、書道とストリートカルチャーという、自身のなかにある異なる2つの軸が交わった瞬間があるのだという。

「よくヒップホップの歌詞カードに書いてある“グラフィティ”っていう言葉が、最初はなんのことか分からなくて。そんななか、ある日、家から書道教室までの道を歩いていたら、途中のボロいアパートにグラフィティがボムられてるのを見つけたんです


「こんな田舎にもCDの世界がある!」と、衝撃を受けた中学生の彼女は、そこからインターネットなどで調べ、歌詞カードに出てきた“グラフィティ”が、近所のアパートに描かれていたものを指していたと気づく。そして “Calligraf2ity”という言葉が生み出されたのは高校に入ってからのこと。

「書道が英語で“カリグラフィー”っていうことを知って、それってグラフィティと似てるし、混ぜあわせられるんじゃないかと思ったんです。“Calligraf2ity”というつづりにしたのは、21歳の頃で。2つのカルチャーが入ってるという意味、『次世代の文化』という意味、『1、2、3、4……』を『ひい、ふう、みい、よう……』と数える日本の読み方から『2』を『ふう』と読ませる……そんないろんな意味を込めたんです」

思春期に受けた強烈なインパクトが、現在の活動の原点に。いまも書道の際はヒップホップを聴くことが多いという。

「書く内容に合わせて変えてて、しっとり目がいいときはアンビエントをかけたりもするんですけど、9割はヒップホップですね。ゴリゴリにいきたいときはケンドリック・ラマー、意志強めにいきたかったら、日本語ラップでTHA BLUE HERBとか。そうやって音楽にバイブスを持っていってもらってます」


そんな生粋のヒップホップラバーの彼女。あえて3曲フェイバリットを選ぶとしたら?

「Shing02『400』、BRON-K feat.NORIKIYO『PAPER, PAPER...』、NAGAN SERVERの『志 : ER』、あとは1曲増えちゃうけど、やっぱり小学校の頃、最初に衝撃を受けた『BROTHERHOOD』は外せないかな」


Text: Yuri Matsui
Photo: Takao Iwasawa
協力: HIGASHIYA GINZA

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