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在英映像作家による「振り切ったMV3選」

昨年夏、「東京」をテーマにしたショートフィルム『LOST YOUTH』をオンラインでプレミア公開した、イギリスで映像作家として活動する木村太一。『LOST YOUTH』は数々の映画祭のショートリストに選ばれるなど話題を巻き起こしてきた。その後、Nulbarich、CROSSFAITHといった日本のバンドや、UKのグライムシーンで活躍するプロデューサーとMCのMVを撮影するなど国内外で活躍している。

木村太一はイギリスに12歳の時に渡り、ロンドンの大学で映像制作を学ぶ。その後ロンドンのドラムンベースのシーンにてライブ撮影やミュージックビデオの撮影をしながら武者修行。2014年のRed Bull Culture Clashの優勝メンバーの2人Chase & Status、UKのヒップホップアーティストGiggs、若手グライムMCのNovelistらのミュージック・ビデオの監督を務めてきた実力派映像作家が、「作家の並々ならぬこだわりを感じられるミュージック・ビデオ」を3本選んでくれた。


The Horrors - “Sheena Is A Parasite”

「MTVで放送禁止になったこのミュージック・ビデオは、女の子の顔面とか局部からパラサイトみたいな生物が出てくるシーンがグロカッコいいビデオの仕上がり。実はこのビデオをじっくり1フレームずつ見ると、この生物の部分、タコ使って表現していることが分かるんです。顔とかにタコを付着して振り回す。その上にライティングでフラッシュを入れることによってアブストラクト感を余計に演出してる。脱帽です」。


The Shoes - “Submarine”

「自分が勝手に思ってる心の師匠・KARIM HUU DOの作品。彼の作品が好きすぎで、彼に憧れて今ロンドンで所属してるプロダクションCAVIARに入りました。会ったことはないのですが、彼が制作していたRADIO HEADのミュージック・ビデオを手助けしたので、その時にメールで出来たばかりの自分の作品『LOST YOUTH』を送って、見てもらったんです。その時『君のこれからの課題は余分なショットを少なくして、どれだけ最低限のカットでストーリーを描くかだ』というアドバイスもらったので、今は常にそれを目標に作ってます。(だけどこれが難しいんだわ!結局チョッピーになっちゃう。最低でも今制作中の長編映画は必ず実現させます)で、これは彼の作品の一つなんですけど、一つのショットが長くても、ものすごくその世界に引き込まれる。彼の作品を見るたびに「画を見せる」ということを常に考えさせられます。一つ一つのシーンのカット割りを見てみるとその凄さが分かると思います」。


Yahyel - “Iron”

「僕の友人でもある映像作家DUTCHが撮った作品で一番好きな作品。この作品中の、数カットの動きがストップアニメーションみたいにカクカクしてて、いいなーと思ってて本人に確認しちゃいました。そうしたら彼は『不気味感出すために再生スピードを微妙に変えてる』と手の内を明かしてくれました。自分自身もチェコのアニメーション作家ヤン・シュヴァンクマイエルとか好きなんで、こういうカクカクした昔のアニメーション的なエフェクトは僕も使ってみたいと影響を受けました。世界観も好きです。DUTCH君、アメフトやってたキン肉マンの割にはやるなーと思いました(笑)」。


木村太一は近日「暗黒舞踏」をテーマにしたドキュメンタリーを公開する予定。彼のウェブサイトをチェックして待とう。

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