search search

「atmos」ディレクターが語る“スニーカーこそ我が人生”

2000年に第1店舗をオープンして以来、スニーカーの魅力を伝え続け、日本を代表するキックスストアとなった「atmos」。その最初期から現場を支え、現在はディレクター兼クリエイティブディレクターとして数々のエクスクルーシブなプロダクトを発信している小島奉文氏。第一次スニーカーブームの頃より原宿に通い始め、つぶさにその目で見てきたスニーカーが織り成す狂騒や人間模様。原宿というカルチャーの先鋭地で、長きにわたりシーンを実体験してきた生き証人である。そんな小島さんがスニーカーに魅せられたきっかけや手掛けるプロダクトの特徴、好奇心を持ち続ける秘訣など、いろいろ語ってくれた。人を惹きつけてやまないスニーカーの深淵な世界。その住人の言葉から魅力を紐解いていく。


鳥肌が立つか、立たないかが重要
ひと目で見る者を虜にするスニーカーをディレクション


―まずは小島さんがどういった経緯でスニーカーを好きになり、atmosに入社したのか教えてください。

「僕は今、37歳なんですけど、中学3年生のときに当時、雑誌の「BOON」や「asayan」が流行っていたんです。第一次スニーカーブームの真っ只中でAIR MAX 95やNBAなどが特集されていて、夢中で読んでいました。それで初めて買ったスニーカーがAIR JORDAN 1だったんです。埼玉県出身なんですけど、原宿にはよく遊びに行っていましたね。自分の親族はみんな大学に入って、いい会社に就職しろというルールがあったんですけど、僕はスニーカーやファッションにハマってしまったから、大学ではなく文化服装学院に入ったんです」

―最初は洋服のデザイナーになりたかったんですか?

「というよりは、東京で何かをしたい、というのが漠然としてあったんです。当時はカリスマ美容師、カリスマ販売員とかが流行っていた時代でしたからね。スニーカーはずっと好きだったので、原宿界隈で好きなことを仕事にしようと。それで専門学校を卒業して入社したのがatmosなんです。もう18年になりますね」


―その頃のスニーカーシーンの状況は?

「当時はまだインターネットが普及していなかったですし、情報の伝達スピードが全然違いましたね。新しい情報を仕入れるのには、お店の人と仲良くなって聞くのが一番早かった。足で稼ぐ時代でしたね。通販にしてもまだ電話の時代で、僕の最初の仕事は電話通販の対応でしたよ(笑)。毎月出る雑誌の端っこに通販情報が載っていて、それで延々と電話がかかってくる。店の電話は鳴りっぱなしで、電話を切ってもすぐに次が鳴る。電話でオーダーを取って、梱包して、発送という作業を延々とやっていました。住所も当時は手書きで、腱鞘炎になるんじゃないかってくらい書いていました(笑)」

―(笑)。原宿のスニーカーカルチャーの変遷をずっとウォッチしてきたんですね。

「高校生の頃から通っているので、もう原宿に22年くらいいますね(笑)。うちの会社はあまり年功序列がなかったので働き始めた当時は、なんか面白いやつが入ってきたと可愛がってもらったんです。それと、うちの代表はいい意味で変わり者なので、アルバイトだったけど海外出張に連れていってもらったり、ありえないポジションに突然抜擢してくれたり。それで店長を経て、洋服の専門学校に行っていたなら、ということで2005年くらいからはデザインディレクターを担当し始めました」

―現在、デザインは何人くらいで手掛けているんですか?

「4~5人くらいでチームを組んでやっています。別注や限定は全部ビジネスではなくて、僕らとしてはインラインの商品に反映されるのが狙いだったりもするんです。例えば最初に買ったスニーカーが別注のAIR MAX 95だとしても、その後、興味を持って現行モデルを買ってくれたら嬉しい。そういった、次に繋がるような展開を考えています」


―最近、手掛けたプロダクトを教えてください。

「直近だけでもいろいろありますよ。(写真左上)Timberland×atmos 6INCH PREMIUM FABRIC BOOTSはオリジナルのスカーフ柄を全面に落とし込んだウォータープルーフファブリックに仕上げています。(写真中上)PUMA×atmos TSUGI JUN RED HORSEMANは日本語の「次」を名前の由来にしたシリーズで、本コラボでは革命を象徴するレッドカラーをフィーチャーしています。(写真右上)ADIDAS NMD_R1 ATMOSはアッパー部分の4カ国語テキストやロゴなど、大胆なデザインが特徴です」

―どれもインパクトのあるデザインですね。

「そうですね。(写真左下)NIKE×atmos “Animal Collection” NIKE AIR MAX 95 DLXは、2006年に発売したNIKE AIR MAX “Animal Pack”の 2.0バージョンとしてBLACK PONYを纏ったデザインです。(写真中下、右下)asics GEL-INST.180(Neon Pack)はアッパー部分のスエードで高級感を、リフレクティブ素材などで機能性を実現したハイブリッドモデルですね」


―こういったプロダクトのデザインソースとなるものは?

「トレンドは常に意識していますね。90’sテイストのものであればその背景を調べたり、若いスタッフには僕が実際に体験してきたことを伝えたりもしますね。体験したことはすごく大事なので、僕自身も時間を作って、海外に行ったらホットなところは必ず行くようにしています。業界違いの人たちの話もよく聞きますし。常に刺激をもらっていかないと、こういう仕事はできないですよ」

―常に新しいものに敏感である。そういう好奇心はずっと失われていないんですね。

「そうですね。多分、それがなくなったら引退しなくてはならないでしょうね。スニーカーに対する思いは今も中学、高校生の頃から変わっていないです。僕はそれほど喋りが得意ではないので、そのものの良し悪しを決めるのは初見で鳥肌が立つか、立たないか、それが重要なんです。そういうシンプルな基準でいいんです」


―お客さんにそういったインパクトを与えるスニーカーをずっと考えていると。

「そうですね。欲しいかどうかは第一印象で決まると思うんです。だから、ひと目見てatmosのスニーカーだと分かるようなプロダクトを心掛けています。あと、スニーカーは履いてナンボ、という考えもあります。街で僕が手がけたスニーカーを履いている人を見かけると嬉しいし、それがなによりプロモーションになる。なぜか少し恥ずかしくなりますけどね(笑)」

―(笑)。スニーカー以外に好奇心をかき立てるものはないんですか?

「う~ん、そうだな……スニーカーのことしか考えていないですね」


―さすがですね(笑)。

「洋服も多少興味はありますけど着るものは基本、黒なんですよ。それがオシャレかといったらそうではないかもしれないですけど、一年中真っ黒です。理由はスニーカーが引き立つから」

―あくまでスニーカーが中心なんですね。

「ここ10年くらいずっとそうですね。毎日同じものを着ていると思われがちですけど、素材とかちょっと違うんですよ(笑)」


―(笑)。でも小島さんみたいに好奇心をキープし続けられる人は貴重だと思うんです。好奇心を持って何かを始め、ずっと続けるための原動力となるものはなんだと思っていますか?

「好きなものを見つけること、それが一番じゃないですかね。僕はスニーカーがなかったら、何をやっていたか分からない。昔はゲームのプログラマーになりたくて、中学・高校はプログラムを専攻していたんですよ。ゲーム好きでゲームセンターに通っていたら、そこの店員さんが原宿に連れていってくれて、目指していた道が変わってしまったんです(笑)」

―偶然だけど必然だったというか。

「会社で若いスタッフともよくこういう話になるんですけど、何をやりたいの?と訊いても、特にない子が多い。好きなことがないと仕事も続かないし、働き始めて辞めての繰り返しになると思うんです。20代前半ならそれでもいいけど、なるべく早いうちに自分が好きなものを見つけるに越したことはない。僕はそういう初期衝動というか、パッション的なところが代表に評価されたらしく、今もずっとスニーカー馬鹿だと思われています(笑)」


―でも、そこまで馬鹿一代になれるのはすごいことですよ。

「僕が違う業界に行ってもまったく機能しないと思うんです。スニーカーの名前を覚えるのは得意ですけど、例えば家電や車など他のカテゴリーの名前はぜんぜん覚えられない。それはスニーカーが好きだからだし、なんでもそうだと思うんです。パッションがあって、負けず嫌いで、というのが大事。他と比べても、うちのスニーカーが一番いいという自負がある。国内ベースだった以前から、今では海外でもatmosの名前が自然と出てくるようになった。常にatmosが世界でどれだけ闘えるかを目標にやっているので、視野も広がっている。そういったこともモチベーションになっています」

―2020年には東京オリンピックもありますし、スニーカー業界はさらに盛り上がっていきそうですね。

「2020年でアトモスもちょうど20周年だから、すごいことをやろうといろいろ考えています。オリンピックにも関われるようなことができたらなと思いますね」


好きこそ物の上手なれ、ということわざをまさに体現している小島さん。スニーカーへの愛は不変。しかも自身が熱心なコレクターだからこそ、お客さんの心理を理解し、寄り添う唯一無二のプロダクトを作り出せるのだ。何ヶ月待とうが欲しくなるスニーカーを発信し続ける。

今回、atmosからKODEメンバー限定で、世界中で愛されているあの有名ブランドや日本を代表するメーカーのスニーカーを20名様にランダムで当選。日本を代表するスニーカーショップならではの、心のこもった嬉しい贈り物だ。


詳細はKODEメンバーに登録/ログインしてチェック。





atmos BLUE Omotesando
東京都渋谷区神宮前4-29-4 Barbizon78
03-6438-9445

SHARE

}