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クールトーク。第16弾 「Baby’s all right」ディレクターによる2020年のトレンド予報!


ストリートシーンに一石を当じる「テーラード」に注目

インスピレーションをもらえたり、こだわりを感じられたり、何かを始めるきっかけになったり。そんなトークを軸に、クールなモノやコトをみんなで楽しむ場「クールトーク。」第16弾では、桒名紘光さんが登場。高感度なショップが軒を連ねる渋谷神南のアパートの一室で、アップカミングなブランドを提案し続ける「Baby’s all right」。そのディレクター/バイヤーを務め、かつて有名メンズファッション誌の看板モデルとして人気を博しながら、バイヤーとしても経験を積んだ桒名さん。ファッションの最先端に身を置き続けたゆえの直感的セレクトは理屈抜きに面白く、トレンドの数歩先をいく。フレッシュかつ気骨のある新鋭ブランドを知る桒名さんに、2020年のトレンド予想をお願いした。


―ズバリ、2020年の春夏シーズンのトレンドとは。

テーラードが来ますね。大きな潮流として、今以上にカッチリした印象のスタイルになってくるはず。コーディネートにスーツスタイル、革靴をミックスするだけではなく、アイテム単体としてもテーラードに用いられる生地やパターン、その他の仕様を取り入れたウェアが増えそうです。

―すでに街のムードも変わってきましたね。シルエットがやや細身になったり上品さが出てきています。

まさに、ストリートスタイルにマイナーチェンジが起き始めています。この2年ほど90’sリバイバルが街を席巻していました。いわゆるスケータースタイルやヒップホップに影響を受けたファッションですね。ですが2019-20秋冬シーズンはちょっと違う。


―ズバリ、2020年の春夏シーズンのトレンドとは。

テーラードが来ますね。大きな潮流として、今以上にカッチリした印象のスタイルになってくるはず。コーディネートにスーツスタイル、革靴をミックスするだけではなく、アイテム単体としてもテーラードに用いられる生地やパターン、その他の仕様を取り入れたウェアが増えそうです。

―すでに街のムードも変わってきましたね。シルエットがやや細身になったり上品さが出てきています。

まさに、ストリートスタイルにマイナーチェンジが起き始めています。この2年ほど90’sリバイバルが街を席巻していました。いわゆるスケータースタイルやヒップホップに影響を受けたファッションですね。ですが2019-20秋冬シーズンはちょっと違う。


―早い人はリーバイス517やスタプレでもフレアシルエットを履いていますね。

リーバイスは赤タブ・ビッグEの復刻が注目を集めましたね。517のようなフレアデニムなら、例えばダブルのジャケットを合わせたりするのが今の気分。517は70’Sヴィンテージの雰囲気がある分、スタイリング次第では土臭い印象になりかねない。そこでテーラードの綺麗なアイテムと合わせて中和できたら素敵です。ちなみに、うちでセレクトし続けているKOZABUROのフレアパンツは膝横にダーツが入っていたりしてテーラリングの仕様が取り入れられていますね。

―今日の桒名さんのアウターもKOZABUROですね。注目ブランドでしょうか。

赤坂公三郎さんが2016年にスタートしたに知る人ぞ知るブランド。トムブラウン出身の方なので、テーラード技術は超一流。日本人で初のLVMHプライズ特別賞も受賞されています。Baby’s all rightではアップカミングなブランドのセレクトを掲げていますが、KOZABUROはセレクトして2シーズンがたち、今となっては多くの人に支持されています。特に3Dカットジーンズやブランドらしいシェイプの効いたアイテムにファンが多いですよ。


―派手なスタイルが流行る予感はありますか? ノームコアの反動がくると言われ続けていますね。

柄や色の派手さというよりは、魅せるデザインが流行りそうです。既に多くのコレクションブランドからそのエッセンスを感じています。一見、普通のスラックスのようで変なところにスリットが入っていたり、スウェットのスリーブに手を出せる箇所が2つデザインされていたり…。変わったシルエットやディティールのことを、派手と捉えるとしたら、そうなりますかね。シンプルに見えて、デザインが冴えている服が気になる方は、インポートブランドをチェックしてみては?

―2019-20秋冬シーズンでは「自然回帰」の潮流もありました。今後、どうなりますか。

このムーブメントは2020年にもっと広がりを見せるはず。もう5年以上前にファッションシーンで「サステナブル」が掲げられ、毎シーズン考え方がアップデートされながらも継続しているテーマ。ステラマッカートニーのようなブランドがその立役者ですが、2019-20秋冬は国内外の多くのブランドにその雰囲気感じましたよね。


―例えば、ジルサンダーも、ナチュラルなカラーパレットにグリーンを足した自然を感じるコレクションでしたね。

コレクションの話をすると2020年春夏シーズンも、いわゆるプラダやグッチのようなメゾンが自然を感じさせるルックを発表しています。思うに、この「自然回帰」のトレンドは2軸になってくるはず。一つはサステナブルを目指す本質的な自然回帰。一方で、生産背景に限らずファッションとしてナチュラルな雰囲気にデザインされた服も増えるはずですよ。

―そういう意味ではオーガニックな素材や、ナチュラルなカラーが流行の一つになりますか。

なりますね。すべてのブランドに糸や生地からこだわって環境保護を目指す体力があるわけではありません。なかにはデザインとして「ナチュラルさ」を感じるアウトプットをされるブランドさんも多く出てくると思います。ファッションを楽しむという視点では、それも自由に選択すればいいこと。ちなみに、個人的にはリネン素材には注目しています。

―リネンはトレンド素材になりそうですか。

自然回帰ムーブメントの一環でありながら、単純に素材としてリネンが来そうです。今まで日本でのシェアは低かったですが、2020年の新作ではリネンのカッコイイ服を作っているブランドが多い肌感がありますね。あとはレザー。素材としてはリネンやレザーを取り入れるのがオススメです。


―色や柄は何が流行りますか?

旬を感じる色になりそうなのはタンジェリン系のマンダリンオレンジ。ビビッドなオレンジが次シーズンのポイントカラーになりそう。柄では織り柄に注目です。テーラードがキーワードになるとお話ししましたが、スーツでは織り方によってストライブやシャドーチェック、バーバードアイと様々な柄を表現しますよね。そうした織り柄を楽しんだり、あるいは同色でも異なる織りの生地を組み合わせることでニュアンスに変化をつけるデザインには注目しています。

―2020年のトレンド予想を総まとめしていただくと…

みなさんが思う以上にカッチリしたシルエットが主流になるかな。と、現時点での感覚です。ゆったりしたシルエットではなく構築的なデザインが増える。例えばダブルのショート丈のジャケットなんかは手始めに取り入れやすいのでは? ただしテーラードの一辺倒になるのではなく遊びのあるピースと組み合わたいところですね。と…ここまでトレンド予想をしたもののファッションには突然変異もつきものです。



Baby’s all right
2017年6月、ファッション・アート・デザイン・ヤングカルチャーの交差点として、渋谷区神南のアパート一室を改装しスタート。自由な現代を生きる男性と女性に向けて、国内外の注目ブランドからアップカミングなインディペンデントブランドまでを取扱うマルチブランドコンセプトストア。

Instagram: @babys.all.right
https://www.babys-all-right.com

Text: Takako Nagai [CATALDESIGN]
Photo: Eisuke Asaoka

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