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グループ・ショット ― 植物とプロダクトの融合

「フィクショナル・デザイン」、パッケージ、プロダクト・デザインといった、インダストリアルなイメージのあるGraphersRockこと岩屋民穂だが、最近はプライベートで植物を用いた作品を制作しているという。

「最初は事務所に置いてある植物の記録として写真を撮り始めたんです。けど事務所に置いてある適当なものを植物に並べて置くことで、変な違和感が生まれて、作品ぽくなってきたんです」とその「グループ・ショット」と呼ぶ作品の経緯を語る。


そもそも植物がいつかは枯れてしまう、ということで植物と事務所の雑貨の集合写真を撮り始めた岩屋。撮りためていくなか「そのミスマッチがバグって」きた、この作品群。この奇妙なマッチングは、あるアーティストの大回顧展を観たのがきっかけでもあるという。

「アメリカの現代美術家、ジェフ・クーンズの大回顧展がアメリカで2014年くらいにあったんです。日用品、例えば掃除機を並べただけのインスタレーションとかに代表されるような、ジェフ・クーンズをはじめとしてポップアートの作家達が既存のものを別のものに見立てるやりかたにかなり影響を受けてますね」(岩屋)


前回のインタビューで、パッケージのコレクションの話をしてくれた岩屋だが、彼にとってアート作品のために制作されたものでないもの、つまり「デザイン」や「アート」からかけ離れたところにある日用品のパッケージに見つけた「クールさ」にクーンズの作品に通ずるところを見出した。

アウトドア用品のパッケージにドライフラワーが生けられている

では、岩屋はなぜ日用品や消費物の見立てを変えるのだろうか?彼は素材としてコラージュして「大量消費社会批判」などのメッセージを届けようとしているのだろうか?

「そういったメッセージというより、誰にも言っていないような自分の裏テーマとして『もし地球の文明とか文化に、まったく違うところの知的生命体が地球に来て、地球のものを持って帰って、自分たちの星で展示するとしたらこうなるんじゃないか』みたいなことを考えていたり」と、なんともSFのような設定を教えてくれた。

またこの作品のもう一つの大きなテーマである植物。彼は最近機会があって生花教室に通い始めたそうだ。まだまだ作品として未発表のパーソナルワークを紹介してくれた岩屋から、好きなものにこだわり、いじくっていると、それが「次の何か」になる可能性があることを教わった。

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