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スケートシーンを裏面から支える、職人気質なキーマン。後編

2020年の東京オリンピックで正式種目となったスケートボード。国内でもにわかに盛り上がりを見せる中、その表舞台を支える人々の存在も無視できない。それはスケートボード協会や各専門誌などのメディア、ライダーをサポートするブランドはもちろん、スケーターにとって欠かすことのできないフィールドを手掛ける人たちも同様だ。そうしたシーンで「大場組」の看板を背負い、長らくビルダー、あるいは職人としての活動やブランド〈Wooden Toy〉の大場康司さん。後編では、大場さんがこれまでに培ってきた功績を写真とともに振り返りつつ、今後の展望についてまでを語ってもらった。


—ちなみに大場さんがスケートパークやセクションを手掛ける際に、参考となる情報などはどうやって仕入れていたのですか?

大場:木製のスケートパークといえば、やっぱり海外が全盛でもあったので、海外のスケートカルチャーを伝える雑誌やインターネットなどを掘り下げたり、国内でもそうしたスケートパークを見に行ったりして、色々チェックしていましたね。それこそ川村くんの作ったパークなどはよく見に行っていましたね。


—また一言にパークビルドといっても色々な種類がありますよね。

大場:そうですね。ポップアップのイベント設営などであれば、基本的に木製のものが多く、常設であればプールランプのような、いわゆるコンクリートパークみたいなものもありますよね。常設ならより耐久性を求めるのは当然ですし、期間限定のイベントでの設営の時にはグラフィックのアーティストと共作で手掛けることもあります。

—ちなみに「大場組」とは別に〈Wooden Toy〉でも活動されていますが、その棲み分けはどうされているのですか?

大場:〈Wooden Toy〉は、実は「大場組」を旗揚げする前からこっそりと始めていたんです。会社員時代からスケートにまつわる会社やブランドをやってみたくて、その実験段階として。古材を使ってスケートデッキを作ったり、小物や雑貨を作ってみたり。そんなことをしながらブランドとして、会社として成立できるのかなんてことを思考錯誤しながらやっていくうちに気が付いたらブランド担っていた感じですね。


—その〈Wooden Toy〉は今では全国各地のセレクトショップやスケートショップに並び、最近オープンした学芸大学の「BLUCO」では、大場さんがシェイプしたデッキなども並んでいますよね。

大場:そうですね。僕が作るスケートデッキは海外から材料を仕入れて、一本一本手作業でシェイプしているので、大量生産やスピーディな納品というのが難しいのですが、そうした状況も理解をしてもらいつつ、たくさんの人たちからオーダーを受けられるのは嬉しいことですね。「BLUCO」はそんな作品たちをみられる場所でもあり、昔からの仲間がやっているお店でもあるので、ふらっと立ち寄っては立ち話をすることも多いです。


—最後に大場さんが今後思い描く、自身の活動について聞かせてください。

大場:とりあえずは直近でも大きなプロジェクトやイベントがいくつか控えているので、そうした活動をひとつひとつ丁寧に進めていけたらと思いますね。スケートシーン自体は大きくなっていると思いますが、そこで僕自身の意識が大きく変わることはないので、今まで通りやっていくだけですね。そうしたなかで昔から一緒にスケートをしていた仲間たちともまた一緒に仕事をしたり、気兼ねなくスケートをしたりできたらいいなと思いますね。


日本発信となる本格的なワークウェアブランド〈BLUCO WORK GARMENT〉を始め、オリジナルバイカーシェード〈UNCROWD EYEWEAR〉や大場さんが手掛ける〈Wooden Toy〉のアイテムを揃える男気溢れるセレクトショップ。

BLUCO
東京都目黒区中央町1−4−13
03-6451-0741
12:00〜20:00
不定休


続いて、これまでに大場さんが手掛けてきたスケートパークやセクションの一部をご紹介していきます


今は亡き、言わずと知れた国内シティパークの代表格であった宮下公園スケートパーク。大場さんにとって最も思い入れのある場所で、「今でも最高なスケートパークのひとつ」。

 

9年前の世田谷公園のスケートパーク設営時に手掛けたランプセクション。
「ここは都内でもよくにローカルたちが集うスポットで、ここでの出会いがいまだに仕事や遊びなどで活かされていますね」。


仲の良い友人でもある〈SON OF THE CHEESE〉の山本海人が過去にトレーラーハウスを設けたコミュニティスペースを拠点としていて、そこに作ったのが西海岸さながらのプールランプ。「ローカルたちの遊び場となって、たくさんのメディアでも取り上げられていましたが、本当に素敵な場所でしたね。夏は水を入れてプールとしても使って遊んでいました」。

 

「ここは場所については言えないのですが、日本の某所で作った大規模なコンクリートパーク。1ヶ月に渡って住み込んで、樹木の伐採など、とにかく大掛かりな作業が思い出になっている場所です」。


「ここも訳あって言えませんが、日本のどこかにあるスケートパークの庭に設置したプールランプ。自然の仲に突如として現れるプライベートパークが贅沢な気分にさせてくれます。ここも思い入れのあるスポットですね」。

前編はこちら : https://kode.co.jp/Articles/style-koji_oba_interview_01


大場康司(おおば・こうじ)
「大場組」、〈Wooden Toy〉代表。宮大工としての活動である「大場組」と並行し、完全DIYなハンドメイドデッキの制作、シェイプなどを行う〈Wooden Toy〉のディレクターも務める。これまでに数々のスケートパークやセクションを手掛け、様々なイベントでの空間演出なども担当。また自身も生粋のスケーターとして知られ、スケート界隈からの信頼は厚い。

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