【創作意欲を刺激する水彩画セットが当たる】
画家として小澤雅志が自分の好きなものを描き続ける理由

花も女性も音楽も混ぜ合わせて
シーンの常識関係なく、描きたいものを描く


画家・小澤雅志の絵には危険な香ばしさがどこか漂う。2020年末に開催された個展での20点超の作品、「MUSIC ILLUSTRATION AWARDS 2020」で描かれたミュージシャン・Friday Night Plans。甘美な誘惑を放ち、鮮やかな配色も特徴的である絵は多くの人を惹きつけた。今回はアトリエにお邪魔し、まだどこにも発表されていない大型の新作を前にその魅力を伺った。

ーとても大きい作品ですね。色使いもすごくきれいで圧倒されます…。絵はいつ頃から描かれているんですか?

ありがとうございます。絵を描くのは小さい頃からずっと好きで。小学校の美術の授業で写生するときは縮尺を狂わせることなく、精密に描き取らないと気が済まないほどでした。絵を仕事にしたいと考え始めたのは高校生のときで。音楽もずっと好きなので、CDジャケットとかポスターのアートワークに携わりたいなと。そこから美術部の先生の指導のもと、自分で題材を探してポスターカラーやアクリルガッシュで作品づくりをして。美大の基礎デザイン学科に入ってからは、最初デザインを志していたんですけど、これからのデザイナーはMacでデザインを組んだり絵を描くのが当たり前という当時の雰囲気に納得ができなかった。僕はどうしても手で描きたかったので。


ーそこからどう作家を目指すまでに至ったんですか?
デザイン科だったので当たり前といえばそうなのですが、周りもデザイナー志望ばかりで作家志望は全然いなくて。このままでいいのかと思いながらも、大学1年から作品づくりを始めたんです。恥ずかしい話ですが、根拠のない自信だけはあったんで。「このまま修練を積んでいけば大丈夫」みたいな。それに毎日バイトすれば、なんとか生活はできるとシミュレーションできていたので、特に危機感もなかったですね。


ー現在は「花」「女性」「音楽」を主に描かれていますが、モチーフはどのように選ばれているんですか?

学生の頃は今より頭でっかちに「どう描いたら現代美術として評価されるのか」「普遍性のあるテーマを選ばなきゃ」「音楽をネタにすると自分の好みが出すぎる」とか考えていました。でも5、6年前あたりからそんなことも関係ないなと思うようになって。普遍性を目指すより、自分しか混ぜられない要素を混ぜたほうが絵として面白い。じゃあ自分が描きたい絵を描いていくのがいちばんいいはずだと。そうして音楽やファッションをモチーフに描き続けてきたことで、WONKやD.A.N.、ceroなどの素晴らしいミュージシャンとの出会いにもつながった。アート業界だと、コミッションワークをやるべきではないとか言われますけど、まだまだそんなこと言える身分じゃない未熟者ですし、自分がやりたければやろうと。


ー絵を描くなかで心掛けていることはありますか?

当たり前な絵は描きたくないからいろいろミックスしたり、テーマや題材はいろんなところからサンプリングして1枚のうえに構築することはわりとします。そのあたりはヒップホップ的な感覚にかなり近いんじゃないかな。人や花の境界線をあやふやにしてそれぞれ散りばめて、いろんなものをひとつにどう面白くミックスさせるかが最近の課題です。一方、裏テーマとして「生と死」も考えていて。きれいな花をひとつ描くにしても、毒っ気やちぐはぐなユーモアをどこかに入れるようには心掛けていますね。

ー作品のなかで描かれていたD'Angelo「Brown Sugar」のジャケットも印象的でした。

ブラックミュージックは昔から聴いていたし、中学生のときにMTVで見たTony! Toni! Tone!からもすごい衝撃を受けて。メンバーのRaphael Saadiqは僕にとって神様的存在です。他にも自分のアイデアソースとしては音楽やファッションの写真があります。特にジャズからの影響は強く、高校生の時に本屋で見つけたブルーノートのアートワーク集『The Cover Art of Blue Note Records』には相当やられた。


ー間近で見てわかったんですが、絵を切り貼りしてコラージュもされているんですね。

はい、コラージュももともと好きで。自分で描いているときには思い付かなかったり、まったく関係ない世界を呼び込めるのが面白くてわりとしますね。その際、雑誌や新聞とかのありものの素材を使うと借り物感がすごく出るので、自分が画用紙に遊んで描いたものを貼っています。絵肌の素材感も大事にしているので、実際に見てほしいところです。


ー表現方法が多彩で面白いですね。道具におけるこだわりはありますか?

主に使っているのはアクリル絵具です。それとリキテックスのスプレーは絵具との互換性もいいのでよく使います。マテリアルはいろいろ試して積極的に使うようにしていますね。というのも、スタイルを固定したり決まったモチーフを描くことで作家性を認識してもらうよりも、どんなマテリアルを使ってなにを描いても作家性を表現できることがいちばん強いと思うんです。だから、描きたいものは描いたほうがいいし、今まで積み上げてきたイメージが台無しになるとかは考えません。


ー今回、レモン画翠セレクトの水彩画セットがプレゼントで当たるのですが、絵を描き始める人へアドバイスをお願いします。

スタートキットとしたらかなり贅沢ですね。Faber-Castellいいんだよなー。水に溶かして描く水彩色鉛筆なんですけど、じつは僕も使っていて。じんわりとした感じを出せるので、だいぶ遊べますよ。




絵を上手く描くためだけにやるんだったらセオリーどおりにやればいいですけど、自分の主観で好きな対象を描いたほうが絶対に面白いし続くと思う。上手い絵は鍛錬して仕組みさえわかれば誰だって描けるので、最初は下手でもまずは楽しんでください。


ーまだまだコロナ禍ではありますが、2021年の展望をお聞かせください。

コロナの影響はそれなりにありましたが、自分の製作そのものにおいてはあまり変わっていなくて。2020年は現状を悲しまずに絵の強度をもっと上げるための年にしようと割り切ってたくさん描いていました。なので、2021年は作品を見せる機会をつくっていきたい。画集をつくる話も動き始めていたりするので、海外の人にも自分の絵を見てもらえればなと。

小澤雅志
ペインター、画家。1980年生まれ。武蔵野美術大学基礎デザイン学科卒。 女性やミュージシャン、植物などを主なモチーフとし、独自の画面を構築する。 音楽業界やアパレルブランド、飲食業界などとのコラボレーションも多数。 2020年末のNOTEWORKSでの展示「SMALL EXHIBITION」が好評を博し、「MUSIC ILLUSTRATION AWARDS 2020」ノミネートなど活躍が続く。
masashiozawa.com
Instagram @masashiozawa

Text:Yoshinori Araki
Photo:Junko Yoda
Produce:Kenta Suzuki

好奇心の赴くままに、音楽やファッションなど様々なカルチャーからインスピレーションを得て、表現に活かしている小澤さん。今、KODEでも、好奇心を刺激するモノが当たる「冬のオモシロ好奇心アイテム」キャンペーンを実地中。KODEメンバー限定で、初心者でも楽しむことのできるレモン画翠セレクトの水彩画セットをプレゼント。さぁ、今すぐチェック!


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