search search

日常をドラマティックに切り撮る写真家 高橋伸哉

大阪を拠点に、ドラマティックな写真で、世界中の人々へ感動をお届けするフォトグラファー高橋伸哉さんをインタビュー。彼の切り撮る「日常」とともにお届けする。


ー写真を撮るようになったきっかけはなんですか?

「学生時代に付き合っていた彼女のお兄さんがカメラマンのアシスタントをやっていたんですけど、そのお兄さんの代わりにカメラマンのアシスタントの仕事をしたことがあったんです。それがカメラに触れるキッカケになりました。17歳の時でしたね。初めて一眼レフのファインダーを覗いた時に、そこにあるはずの日常が全く違う世界に見えたんです。まるで映画の世界ように見えたのを覚えています。何んでもない風景をファインダー越しに覗いて、シャッターを切る。今思えば、これが僕の写真の原点だったんだと思います」


ー確かに、高橋さんの写真は映画のようなドラマティックな写真が多いですよね

「よく言われるんですけど、自分ではあまり意識をしていないのでわからないんですよね。僕の場合は単純に撮りたい時に撮りたいものを撮っていることが多いので、実はそこまで深く考えていないんです。でも父親の影響で昔から映画ばかり観ていたので、そのムードが根付いているのかもしれないですね」


ーご自身から見て、自分はどのような写真家だと捉えていますか?

「難しいですね。でも日常を切り撮る写真家ではあると思います。”非日常をテーマにした撮影”や”非日常に見える写真”ってよくあるじゃないですか。はたから見ると非日常なのかもしれないですけど、自分の目の前にある物事を写真に収めているということには、嘘偽りはない現実だと思うんです。旅先での出会いや、海の中の世界とか、いろんなところで非日常って言われることが多いと思うんですけど、でも全て僕のファインダー越しに起こっている日常なんですよね。だからそういう僕は自分が、日常を切り撮る写真家だと思っています」


ー写真の魅力ってなんだと思いますか?

「1枚で勝負ができることだと思います。映画だと2時間で勝負がつくと思うんですけど、写真ってその1枚でしかないので、ある意味人を悩ますものだと思うんです。その1枚からいろんな人がいろんな物語を想像する。各々勝手に解釈する人もいるし、共感してくれる人もいる。そうかと思えば全く素通りする人もいる。答えがないからこそ面白いし、答えがないからこそ人を虜にするんだと思います。わざわざギャラリーに足を運んで、いい写真に出会ったら、その人にとってその1日ってハッピーな日だと思うんですよ。そういう意味で写真ってやっぱり素晴らしいんだなって思いますね」


ーInstagramの総数31万フォロー以上と、世界中の多くの方々に高橋さんの写真が見られていますが、その辺は意識しているんですか?

「ありがたいことですが、全く意識はしていないんです。むしろ”インスタ映え”や”インフルエンサー”っていう言葉は大嫌いで(笑)。僕の写真に”いいね”とか”フォロワー数”が多いのは、おそらくいろんな写真を撮れるからだと思うんです。風景も、街でのスナップも、部屋での写真も、そしてたまにはセミヌードの写真なんかも。長いことフィルムを使っているし、スタジオマンもやっていて昔は物撮りもしていたので、そう言う経験が活かされているんだと思います」


「でも結局写真を本当にわかっている人って僅かだと思うんです。8割の人は浅い部分で止まっている。この”写真いいな”、”可愛い”、”綺麗”、”光が綺麗”、”いいね”って。でもそうじゃない。実はもっと写真は深いし、もっといい写真があるんですよ。でもそれってWEBでは”いいね”がなかなか付かないんです。本当に写真がうまい人って意外とそういうジレンマを持っている人が多いみたいです。別に”いいね”のために写真を撮ったことは一度もないですけどね」


ー最後に写真家、高橋伸哉としての将来の夢を教えてください。

「写真家として、死んだ時も残る作品を撮っていきたいなって言うのはありますね。WEBのない時代から写真を撮り続けていますし、誰に見られる訳でもなく写真を撮り続けてきたので、今はまだ発表していない写真がたくさん抱えているし、これからも自分のスタイルで撮り続けるだけですね。好きなことをやり続けられるって幸せなことなので」





高橋伸哉さんによる写真講座ドキュメンタリー『日常を情緒的に撮る瞬間』がクリエイターのためのサイト『Curbon』から5月1日より配信スタート。20年以上かけて磨かれてきた「経験」を、これからのクリエイターのために伝授。マニュアルのカメラでの技術はもちろん、撮影時での被写体との関係の作り方など、様々な視点でカメラのことを教えてくれる。クリエイターとしての感動をぜひ学び取ってほしい。詳細はHPをチェック。
https://www.curbon.jp

SHARE

}