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【STANCEのソックスが当たる】オシャレは足元から!! スタイリストTEPPEIに聞いたファッションの楽しみ方
ファッションの多様化が進んでも楽しさは変わらない
「オシャレは足元から」という言葉があるように、ファッションを語る上で、足元は重要なポイントとして知られている。シューズの種類はもちろん、パンツの丈など、全身のバランスを意識してこそオシャレは成り立つからだ。そんな中、改めて注目したいのがソックス。そのシューズとパンツの間、ほんの数センチの隙間から見えるソックスだからこそ拘りたい。今回は、多くの著名人やミュージシャンのスタイリングや、ファッションブランドのビジュアルを手掛けるスタイリストのTEPPEIさんに聞いた。
ーまず洋服に興味を持ったキッカケを教えてください。
ファッションに興味を持つ以前から、自分の着ていた服への拘りが強かったそうです。小学生の頃、サッカーをやっていたのですが、ゲームシャツひとつにしても拘りが強く、選ぶ時にすごく時間がかかったりしていましたね。スパイクに関しても革靴を磨くように毎週磨いていたと両親から聞きました。
ーTEPPEIさんといえば多くのミュージシャンのスタイリングを手掛けていることでも知られていますが、やはり音楽からの影響も強く受けられてきたのでしょうか?
音楽からの影響は、実はそんなに多くはないんです。それよりも90年代半ばから流行ったDCブランドブームをはじめ様々なファッションムーブメントから影響を受けました。当時は中学生だったのですが、デザイナーズブランドも好きでしたし、エアマックスやレッドウイングも好きで。例えば、ステューシーのTシャツ着て、ミハラヤスヒロの靴を履いたりもしてました。当時は、ストリートブランドとデザイナーズブランドを合わせてはいけないという暗黙のルールがあったので、自分のブランドの合わせ方は異端だったと思います。
ーミュージシャンのスタイリングをしはじめたのはいつ頃からですか?
2008年ぐらいにリップスライムのスタイリングをしたのが最初でした。リップスライムってHIPHOPというジャンルの中でみると多様な音楽性があり、メンバー自身にも独特なキャラクターがあるんです。それが僕の通ってきたファッションの感覚とシンクロして、数々の新鮮なイメージを提案できたんだと思います。このリップスライムの仕事をキッカケに、多くのミュージシャンと仕事をするようになりました。
ーそれではスタイリングのこともお聞きしたいのですが、やはりコーディネートを組む上で、足元というのは重要なポイントなのでしょうか?
オシャレは足元からと言いますが、なぜ靴を最初に決めるのかというと、靴は履いている人のキャラクターや人物像を伝えるメッセージになることが多いからだと思います。革靴なのか、それともスニーカーなのかという大きな分類はもちろんですが、スニーカーに特化していえば、モデルによって持っているカルチャーやルーツもわかったりしますよね。スタイリングをする際は、そういう文脈を紐解いた状態で、被写体の足元を決めるので、スタイリストにとっては重要なポイントだと思います。
ー足元でいえば最近はデザインされたソックスが増えてきていますが、ソックスを選ぶ時のTEPPEIさんなりのコツなどポイントがあれば教えてください。
ソックスって消耗品のイメージが強く、見えずらいアイテムだったので、どうしても抜きやすい箇所でしたよね。ですが近年、パンツが多様化してきたこともあり、そのパンツとシューズの間にある数センチの隙間で、コーディネートをアップグレードすることが可能になりました。様々な丈感の提案が一般化したことによって、その僅かな隙間で見えるソックスが重要なポイントとして見られるようになってきたんです。それに合わせてデザインされたソックスが増えてきて、ちょっと見せて可愛いものから、見えずとも好きなデザインそのものを楽しむというアイテムになったんだと思います。だから、あまりテクニックに拘ってソックスを履くというよりも、選んで楽しむという感覚で履いてもらいたいですね。
ちなみに余談ですが「ソックスに気を使っている男性はオシャレ」という女性の意見も耳にしますよね。ソックスに気を使える男性が、細部に気を使える男性というイメージがあるのかもしれませんね。それもソックスがファッションアイテムとして認知されるようになった理由だと思います。
ーTEPPEIさんは自粛期間中に自身のInstagramのアカウントでスナップ(#デイズスナップ)を投稿していましたが、それもファッションを楽しむということだったのでしょうか?
コロナウイルスの影響で、撮影のキャンセルが相次ぎ、自分も外出を妨げられるようになり、洋服を扱う仕事をしてきた人間として、ファッションという存在がなんなのかを考えざるを得なくなりましたよね。住環境や食は生きていく上で必要不可欠ですが、ファッションから得る喜びは平穏な日々があるからこそ成立するもので、じゃあ服の存在価値はどこで見出せば良いのかと僕自身も見失いました。でも、僕はファッションでしか生きていけないということに改めて気が付いたんです。だからこそ究極的に向き合ってみよう思い、日々のスナップをはじめてみたんです。今まで、人が着飾る理由って他者とのコミュニケーションのツールとして使われてきたと思うんです。でも家から出なければ、その理由は淘汰される。だからこそ自分自身と向き合うツールとして、自分自身の心やテンションに従って、”着る”という単純な行為に向き合ってみたんです。こうやってファッションが楽しいということを発信し続けることで、1人でも多くの人にファッションの楽しさが伝わって欲しいですね。
TEPPEI
2002年、高校卒業と同時に上京し、都内の専門学校スタイリスト学科に入学。卒業後2年間の古着屋勤務を経て、スタイリストとしてのキャリアをスタートした。およそ1990年代〜2000年代中期までの東京ストリートカルチャーの確立された存在として注目を浴び、ジェレミースコットやベルンハルトウィルヘルムがスタイルサンプリングしたことでも知られている。
現在は、スタイリストとして数々のアーティストイメージやブランドビジュアルのディレクション、ドバイ万博2020における日本館公式ユニフォームのビジュアルスタイリング、2019-20AWシーズン以降のANREALAGEメンズコレクションやChildren of the discordanceのコレクションスタイリングを手掛けており、特に国内のメンズファッションシーンにおいて代表的な作品発表を続けている。
Instagram: @stylist_teppei
好奇心と探求心を持ってファッションを楽しむTEPPEIさん。今、KODEでも好奇心を刺激する体験やアイテムが当たる「好奇心パスポート」キャンペーンを実地中。KODEメンバー限定で、今回TEPPEIさんも着用した「STANCEのソックス」をプレゼント。さぁ、今すぐチェック!
応募期間:2020年6月1日(月)10:00 ~ 2020年8月31日(月)9:59
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