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tokyovitaminが創造する、 東京らしいクリエイションとは。

幼い頃からスマートフォンやSNSなどのデジタル文化に触れてきたミレニアル世代の若者たち。ニュージェネレーションの到来を予感させる存在として、ファッションや音楽、アートなど様々な分野で彼らの世代が頭角を現し始め、これからの時代を牽引するキーパーソンとして認知され始めて来た昨今。中でも東京を中心としたカルチャーシーンにおいて、「tokyovitamin」は、その筆頭とも呼べるクルーだろう。コアメンバーとなるそれぞれが、音楽を共通言語としながらもその出自や国籍は異なり、その時期の活動内容やイベントによってグループの形を流動的に変えていく。その様は、まさに現代の時代性を象徴するかのようなニュータイプのコレクティブクルーとも言える。様々なボーダーを越えて活動する彼らの実態、そしてミレニアル世代を代表するクリエイター集団「tokyovitamin」が今考える、クリエイションの未来を探った。


—そもそも「tokyovitamin」はどういった経緯からスタートしたクルーなんですか?

「tokyovitamin」が始まったきっかけっていうのも、みんな知り合いで一つの名前を使って一緒に遊んだり、イベントを企画したりっていうのが発端だったんです。ニューヨークやアムステルダムにも友人がいたんですが、みんなが繋がりやすい場所がたまたま東京だったから拠点は一応東京にはなっていますけど、実は場所に対してはあまり執着していないんです。「tokyovitamin」って名前ですけどね(笑)。友達とか知り合い、イベントに関わる人たちが皆「tokyovitamin」を名乗ってクリエイションしていくって形を理想にしていて、そこから始まったわけなので。


—メンバーが決まっているわけではなく、その時々のクリエイションによって関わる人たちが変動していくと。

そうですね。トラックメイカーやDJもいれば、ラッパーやVJもいて、デザイン周りの活動をしている人もいるし、動画編集を行う人やカメラマンもいたりする。お互いの活動に対して刺激を受けることもあるし、サポートしあったりもできる。なにか一緒にイベントをやろうってなった時には色んなアイデアが出てくるので面白いですよ!


—海外のアーティストやクリエイターとも密なコネクションを持っているのも「tokyovitamin」が持つ大きな特徴ですよね。そうした繋がりはどういったきっかけから生まれるのですか?

インターナショナルスクール出身や留学経験のあるメンバー、あるいは海外国籍のメンバーがいるので世界各地に友人がいるんですよね。その友人がさらにその友人を紹介してくれたりして、僕らが「tokyovitamin」として活動をしていくうちに園繋がりが広がっていきました。東京でも少しずつ海外と交流を持つ文化は根付いてきたと思いますが、やはりアメリカやヨーロッパなどの世界はもっと進んでいます。似たような感性や共感できるポイントがあればすぐに仲良くなれますし、通じ合える。だから僕らは決してメンバーを固定することなく、常にフレキシブルな形で活動していけたらと思っているんですよね。


—国やジャンルにとらわれることなく、広い視野を持つことで圧倒的にチャンスは増えますよね。

きっと一昔前だったら、いわゆるHIPHOPシーンにあったような、どこどこをレペゼンみたいな意識が強かったと思いますが、僕らのような同世代では、インターネットの発達もあって、もはやそうした地元に固執する人たちはほぼ皆無だと思います。というかナンセンスですよね。だからジャンルレスに良いモノとコンタクトしていくスタイルはずっと貫いて行きたいですね。


—例えば、どんなアーティストやクルーから影響を受けますか?

最近も一緒にイベントをやった「dosing」というクルー。彼らは、みんな日本の東京在住なんですけど、出身はニュージランドのオークランド。日夜、不眠症と戦いながら、睡眠不足で創造性を養い、東京のシーンに一石を投じるクリエイター集団として活動しているんです。歳も近く、同棲代として共感することも多く、刺激も受けていますね。



—なるほど。確かに「tokyovitamin」と通じるものがありますね。

音楽界隈以外にも、世界的なバズを起こしているグラフィックアーティストのVERDYや先日東京にオープンしたばかりの「UNION TOKYO」でマネージャーを務め、NIKEのランニングチームやDJとしても活動するlonoなど様々なクリエイターと一緒に取り組みをしていたりします。


—個々の活動が盛んになってくると、なかなか統率をとるのも難しくなりそうですよね。

そうですね。でも最近、みんなで「俺らって一体何者なんだろう」って話をしたことがあって。各々が独立した活動をしていた時期でもあって、改めて明確にしようってなった時に、一番しっくりきたのが、「アート&ミュージック コレクティブ」っていうことだったんですよね。その共通認識があるだけで、そこを軸にこれまで通りで動けるっていうのがあったので。

左からMAT JR.、KENCHAN、ANTARIUS、DISK NAGATAKI、ALEX GRABOWSKI、VICK OKADA。国内で活動をする「tokyovitamin」のコアメンバーとなる面々。

—インターネット世代でもある「tokyovitamin」の面々は、みなどうやって情報を得ているんですか?

SNSで言えばInstagramが一番多いかもしれないですけど、それが情報の収集源とは言えないですね。あくまでも手段の一つとしてって感じで、結局は現場だったり、友人の紹介だったりがメイン。ある程度コアなカルチャーを求めるなら、その目的にあったプラットフォームを活用するのがスタンダードだともうので。


『必殺 / Certain Kill!』/ ANTARIUS

「tokyovitamin」のフロントマンとしても活躍するANTARIUSが昨年末にドロップしたキラーチューン。ニュータイプのトラップミュージックに巧みなバイリンガルラップが溶け込んだ一曲。


『SYDN』/ from Cast Off by Mat Jr. featuring Gai

「Drunk Down Kids」のラッパー、Gaiをフィーチャーした一曲。トラックメイキングはラップもこなすMat Jr.が担当。


『ゆであずき: EPISODE 01』

彼らが普段過ごす夜の日常を切り取ったムービードキュメント。編集や音源は全て「tokyovitamin」によるもの。


—「tokyovitamin」としての主な活動としては音楽イベントが多そうですが、昔はラジオコンテンツなども自分たちで手掛けていましたよね?

そうですね。インターネットラジオが今ほど活発になる前にトライアルというか遊び半分で初めて、自分たちでラジオコンテンツを作ったりもしていました。最初は知り合いのミックス音源を流したり、周りの面白いクリエイターを仲間内に紹介したり、していくようなサスティナブルな目的でやっていたんですけど、最近はあまり活用できていなくて(笑)。いずれは立体的なイベントと並行して「tokyovitamin」のメディアコンテンツとしても連動させていきたいですね。


—最後に今後のついては、どんなクリエイションの展望を持っていますか?

ここ数年で時代の流れの速さを痛感しています。終わっていくモノと始まっていくモノが混在している時代なので、チャンスが生まれやすいタイミングではあると思っています。コミュニケーションの部分では世界との距離を感じていないので、そこに強みを持ってそれぞれの活動を研鑽していき、シーンを担う存在になっていきたいですね。まずは自分たちのイベントを確立させていくこと、フィジカルの作品や形として残していけるモノを築いていきたいですね。

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